育休明けの理学療法士の働き方|使える制度と両立のコツ

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「育休明けに、前と同じように患者さんを担当できるか不安」「子どもの急な発熱で休むたびに、職場に迷惑をかけてしまいそう」——育休明けの理学療法士は、ブランクへの不安と、仕事と育児の両立の両方を抱えながら復帰することになります。

実は、育児と仕事の両立を支える制度は、2025年4月と10月の育児・介護休業法の改正で大きく広がりました。この記事では、育休明けの理学療法士が抱えやすい不安と、知っておきたい制度、働き方の選択肢、復帰をスムーズにする準備を解説します。

この記事でわかること
  • 育休明けの理学療法士が抱えやすい4つの不安
  • 育休明けに使える制度(短時間勤務・残業免除・子の看護等休暇など)
  • 2025年の法改正で広がった「柔軟な働き方を実現するための措置」
  • 育休明けの理学療法士が選びやすい働き方と、復帰前の準備
目次

育休明けの理学療法士が抱えやすい4つの不安

不安よくある声
ブランクによる知識・技術の不安評価や治療の感覚を忘れていないか、新しい知識についていけるか
勤務時間と育児の両立保育園の送り迎えに間に合うか、急な発熱のときに休めるか
職場への気づかい時短勤務や急な休みで、同僚に負担をかけてしまうのではないか
キャリアへの影響担当や役割が限られ、成長や昇格が遅れるのではないか

どれも、多くの人が感じる自然な不安です。不安の多くは、制度を知り、職場と早めに話し合うことで小さくできます。

新人PT
新人PT

復帰したら、子どもの発熱で何度も休むことになりそうで心配です。

ベテランPT
ベテランPT

子どもが小さいうちは、急な休みはどうしてもあるよね。子の看護等休暇などの制度があるし、事前に職場と「休むときの連絡の流れ」や「代わりの担当」を決めておくと、気持ちがずっと楽になるよ。

育休明けの理学療法士が使える制度

制度対象内容
短時間勤務制度3歳未満の子を育てる人1日の所定労働時間を原則6時間にできる
所定外労働の制限(残業免除)小学校就学前の子を育てる人(2025年4月から拡大)請求すれば、所定労働時間を超える残業をさせてはならない
子の看護等休暇小学校3年生修了までの子を育てる人(2025年4月から拡大)1年に5日(子が2人以上なら10日)。病気・けが、予防接種・健康診断、感染症による学級閉鎖、入園・入学式・卒園式で取得できる。時間単位でも取得できる
柔軟な働き方を実現するための措置3歳から小学校就学前の子を育てる人(2025年10月から)事業主が5つの中から2つ以上を用意し、労働者が1つを選んで利用できる
育児時短就業給付2歳未満の子を育てるために時短勤務をする雇用保険の被保険者(2025年4月から)時短勤務中に支払われた賃金の10%が給付される

2025年10月から始まった「柔軟な働き方を実現するための措置」

3歳から小学校就学前の子を育てる労働者に対して、事業主は次の5つの中から2つ以上の措置を選んで用意することが義務になりました。労働者は、その中から1つを選んで利用できます。

  1. 始業時刻等の変更フレックスタイム制や時差出勤など。
  2. テレワーク等月10日以上。
  3. 保育施設の設置運営等事業所内保育所など。
  4. 養育両立支援休暇の付与年10日以上の、子育てのための休暇。
  5. 短時間勤務制度1日の所定労働時間を原則6時間とする措置を含む。

病院や事業所によって、どの措置を用意しているかは違います。復帰前に、自分の職場でどの制度が使えるのかを確認しておきましょう。

注意

育児休業や短時間勤務、子の看護等休暇などを申し出たり利用したりしたことを理由に、解雇や、正社員からパートへの契約変更の強要などの不利益な取り扱いをすることは禁止されています。上司や同僚からのハラスメントを防止する措置も、事業主に義務付けられています。困ったときは、都道府県労働局に相談できます。

男性の理学療法士の育休と、2025年からの給付の拡充

育休は女性だけのものではありません。2025年4月からは、子の出生直後の一定期間に、夫婦の両方が14日以上の育児休業を取得すると、最大28日間、休業開始前の賃金の13%相当額が上乗せされる「出生後休業支援給付」が始まりました。育児休業給付とあわせて給付率は80%(手取りで10割相当)になります。

男性の理学療法士が育休を取ると、パートナーの復帰の負担も軽くなります。夫婦で育休の時期や、復帰後の送り迎えの分担を早めに話し合っておくと、育休明けの両立がぐっと楽になります。男性が育休を取りやすいかどうかは、職場の雰囲気によっても違うため、早めに上司に相談しておきましょう。

育休明けの理学療法士が選びやすい働き方

働き方メリット注意点
常勤(フルタイム)収入とキャリアを維持しやすい家族や保育サービスの協力が欠かせない
常勤の短時間勤務雇用形態を変えずに、送り迎えの時間を確保できる給与は勤務時間に応じて減ることが多い
パート・非常勤勤務日数や時間を調整しやすい収入や社会保険、キャリアへの影響を確認する
訪問リハビリ・デイサービスへの転職勤務時間が決まっていて、残業が少ない職場が多い職場によって働き方が大きく違うため、事前に確認する

訪問リハビリは、訪問の件数や時間帯を調整しやすく、子育て中のセラピストも働きやすい分野です。ただし、事業所ごとに勤務時間や休みの取りやすさは違います。面接では、子育て中のスタッフがどのように働いているかを聞いてみましょう。

育休明けの復帰をスムーズにする5つの準備

  1. 復帰の1〜2か月前に、上司と面談する勤務時間、担当件数、使える制度、急な休みのときの連絡方法を確認します。
  2. 保育園と病児保育の準備をする送り迎えのルートと、病児保育やファミリー・サポートなど、急な発熱のときの預け先を確認しておきます。
  3. 家族と役割を分担する送り迎えや、急な発熱のときにどちらが対応するかを、パートナーと話し合っておきます。
  4. 少しずつ学び直す担当しそうな疾患の評価や治療を、本やオンラインセミナーで復習しておくと、復帰後の不安が減ります。
  5. 最初から完璧を目指さない復帰後しばらくは、仕事と育児のペースに慣れることを優先しましょう。

育休中や復帰前の学び直しには、PT・OT・STのためのオンラインセミナーリハノメのように、スマホで好きな時間に見られるサービスも役立ちます。料金や配信中の講座は、公式サイトで最新の内容を確認しましょう。

新人PT
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復帰してすぐ、前と同じ件数を担当しないといけないんでしょうか?

ベテランPT
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職場によるけど、復帰直後は件数を少なめにしてもらえることもあるんだ。遠慮せずに、面談のときに相談してみよう。少しずつ件数を増やしていくほうが、結果的に長く働き続けられるよ。

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よくある質問

育休明けに短時間勤務を希望したら、断られることはありますか?

3歳未満の子を育てる労働者の短時間勤務制度は、事業主に義務付けられた制度です。ただし、入社1年未満の人や週の所定労働日数が2日以下の人などは、労使協定で対象外とされている場合があります。職場の就業規則を確認しましょう。

子の看護等休暇は、運動会や授業参観でも使えますか?

法律上の取得理由は、病気・けが、予防接種・健康診断、感染症による学級閉鎖、入園・入学式・卒園式です。授業参観や運動会は、法律上の取得理由には含まれません。ただし、事業主が独自に認めている場合もあります。

育休明けに転職するのはありですか?

今の職場で両立が難しい場合は、選択肢の一つです。ただし、入社1年未満は一部の制度の対象外とされることがあるため、転職先の制度の条件を確認しておきましょう。子育て中のスタッフが働いている職場を選ぶと安心です。

ブランクが1年あっても、すぐに臨床に戻れますか?

臨床の感覚は、実際に患者さんを担当するうちに少しずつ戻ってきます。復帰前に担当しそうな疾患を復習しておき、復帰直後は先輩に相談しながら進めると安心です。

時短勤務にすると、給料はどのくらい減りますか?

多くの職場では、勤務時間が短くなった分だけ給与が減ります。2歳未満の子を育てるために時短勤務をする雇用保険の被保険者は、時短勤務中に支払われた賃金の10%が育児時短就業給付として支給されます。具体的な金額は、職場の給与規程とハローワークで確認しましょう。

まとめ|育休明けの理学療法士は制度を知って無理なく復帰しよう

育休明けの理学療法士は、ブランクへの不安、育児との両立、職場への気づかい、キャリアへの影響など、多くの不安を抱えます。一方で、3歳未満の短時間勤務、小学校就学前までの残業免除、小学校3年生修了までの子の看護等休暇、2025年10月からの柔軟な働き方を実現するための措置など、両立を支える制度は広がっています。復帰前に上司と面談して使える制度を確認し、保育と家族の協力体制を整え、少しずつ学び直しながら、無理のないペースで復帰しましょう。

この記事のまとめ
  • 3歳未満の子がいれば短時間勤務(原則1日6時間)を利用できる
  • 残業免除は2025年4月から小学校就学前まで拡大
  • 子の看護等休暇は小学校3年生修了まで、年5日(2人以上は10日)
  • 2025年10月から、3歳〜就学前は5つの措置から選べる柔軟な働き方
  • 制度の利用を理由とした不利益な取り扱いは禁止
  • 復帰前の面談、保育の準備、家族の分担、学び直しで不安を減らす
引用・出典(公的機関)

※2026年10月時点で確認した情報です。制度は改定されるため、算定・運用の際は最新の通知・Q&Aと指定権者(都道府県・市町村)の案内をご確認ください。

採用・管理・運営指導など学びたい人向け

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