【おすすめ】ポータブルトイレの選び方|失敗しないコツを解説

ポータブルトイレは、「座面の高さ」「ひじかけ」「安定性」「置く場所」の4つで選ぶと失敗しにくくなります。夜間にトイレまで歩くのが不安な人や、トイレに間に合わずに失敗してしまう人にとって、ベッドのそばに置けるポータブルトイレは、自分で排泄を続けるための心強い道具です。
一方で、高さが合わないと立ち上がれない、軽すぎて座るときにずれる、においが気になって使わなくなる、といった失敗もよく見られます。この記事では、理学療法士の視点から、ポータブルトイレの種類・選び方・置き方のコツ・介護保険で購入するときのルール・おすすめの商品を解説します。
※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。
- ポータブルトイレが役立つ人と、使うメリット
- ポータブルトイレの種類(樹脂製・家具調など)と特徴
- 失敗しない選び方の5つのポイント
- ベッドからの移乗がしやすい置き方
- 介護保険で購入するときのルールと、おすすめの商品
ポータブルトイレが役立つ人とメリット
ポータブルトイレは、トイレまでの移動が難しい、または時間がかかる人のための、持ち運びできる便器つきのいすです。次のような人に役立ちます。
- 夜間、暗い廊下をトイレまで歩くのが不安な人
- トイレまで歩く途中で間に合わないことがある人
- 歩行器や車いすでは、トイレの入口や中が狭くて入れない人
- ベッドから立ち上がって、数歩なら移動できる人
ポータブルトイレを使うと、おむつに頼らず、自分で排泄する習慣を続けやすくなります。夜間の転倒の予防や、家族の夜間の介助の負担を減らすことにもつながります。

ポータブルトイレって、寝たきりに近い人が使うものだと思っていました。

実はそうでもないんだ。昼間は普通のトイレに行けるけど、夜だけポータブルトイレを使う人も多いよ。夜間の転倒を防ぎながら、自分で排泄を続けられるのが大きなメリットだね。
ポータブルトイレの種類と特徴
| 種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 樹脂製(プラスチック) | 軽くて丸洗いしやすく、価格が比較的安い。軽いぶん、座るときにずれやすいものもある | お手入れのしやすさや価格を重視する人 |
| 家具調(木製) | 重さがあって安定しやすく、部屋に置いても目立ちにくい。ひじかけの高さ調整や、はね上げができるものもある | 安定性を重視する人、居室に常に置く人 |
| スチール製 | 軽くて、高さの調整がしやすいものが多い。便座の下にバケツを置くタイプなど | 持ち運びや高さの調整を重視する人 |
| 補高便座 | 洋式トイレの便座の上に置いて、座面を高くする | トイレまでは歩けるが、便座が低くて立ち上がれない人 |
介護保険の特定福祉用具販売では、こうした用具は「腰掛便座」としてまとめられており、ポータブル式のもの、洋式便器の上に置いて高さを補うもの、和式便器の上に置くもの、便座からの立ち上がりを補助するものが対象になっています。
失敗しないポータブルトイレの選び方5つ
1. 座面の高さが調整できるか
座面が低すぎると立ち上がれず、高すぎると足が床につかずに不安定になります。座ったときに足の裏が床にしっかりつき、膝がおよそ直角になる高さが目安です。高さを調整できるタイプを選ぶと、体の状態が変わっても合わせられます。
2. ひじかけがあるか・はね上げられるか
立ち座りのときにひじかけを押して体を支えられると、ぐっと楽になります。ベッドから横に移る場合は、ベッド側のひじかけをはね上げられるタイプが便利です。
3. 安定性(重さと脚の滑り止め)
ひじかけに体重をかけたときに、トイレ本体が傾いたり、ずれたりしないかが大切です。軽い樹脂製は、床に滑り止めマットを敷くなどの工夫も検討しましょう。
4. 足を引ける空間があるか
立ち上がるときは、足を少し後ろに引いて、体を前に倒す必要があります。座面の下にかかとを引ける空間があると、立ち上がりやすくなります。
5. お手入れのしやすさ
バケツの取り外しやすさ、ふたの密閉性、便座を拭きやすいかなど、毎日の掃除のしやすさも大切です。においが気になると、本人も家族も使うのが嫌になってしまいます。

高さが合っているかどうかは、どうやって確かめればいいですか?

実際に座って、足の裏が床について、立ち上がりがスムーズかを見るのが一番だよ。ベッドの高さとトイレの座面の高さをそろえると、横への移動も楽になる。迷ったら担当のリハビリ職に見てもらおう。
ベッドからの移乗がしやすい置き方
- 本人の動ける側に置くまひなどがある場合は、力の入る側(健側)にポータブルトイレを置くと、移乗が安定します。
- ベッドに対して斜めに置くベッドの横に、30〜45度ほどの角度をつけて置くと、立ってから体を回す動きが小さくなります。
- 高さをベッドとそろえるベッドの座る位置と、ポータブルトイレの座面の高さをそろえると、横に移りやすくなります。
- 夜間の明かりを確保する足元を照らすセンサーライトなどを置き、暗い中で手探りにならないようにします。
- 手すりや支えを確認するベッドの手すり(介助バー)があると、立ち上がりと方向転換が安定します。介助バーは介護保険の福祉用具貸与の対象になる場合があります。
ポータブルトイレの周りに、ラグやコード、スリッパなどがあると、夜間につまずく原因になります。トイレの周りは物を置かず、床を滑りにくくしておきましょう。
介護保険でポータブルトイレを購入するときのルール
要支援・要介護の認定を受けている人は、ポータブルトイレや補高便座を、介護保険の特定福祉用具販売で購入できます。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 自己負担 | 購入費の1〜3割(負担割合による) |
| 上限 | 同一年度(4月〜翌年3月)で購入費10万円まで |
| 購入先 | 都道府県の指定を受けた事業者のみ。通信販売・インターネット販売は対象外 |
| 支払い | いったん全額を支払い、後で払い戻しを受ける償還払いが基本 |
介護保険を使う予定がある場合は、通販で買う前に、ケアマネジャーに相談しましょう。認定を受けていない人や、急いで必要な人、予備として買う人は、自費で通販を利用する方法もあります。
おすすめのポータブルトイレ
ここでは、Amazonでレビュー件数が多く、評価の高いポータブルトイレを紹介します。購入前に、座面の高さとひじかけの形を必ず確認してください。
手頃な価格で始めたいなら(樹脂製)
軽くて丸洗いでき、価格も手頃な樹脂製は、まず試してみたい人に向いています。
安定性と見た目を重視するなら(家具調)
重さがあって安定しやすく、居室に置いても目立ちにくい家具調タイプです。
樹脂製で介護用品メーカーのものを選ぶなら
トイレの便座が低くて立ち上がれないなら(補高便座)
トイレまでは歩けるけれど、便座から立ち上がるのが大変な人は、補高便座で座面を高くする方法があります。取り付けられる便器の形やサイズを必ず確認しましょう。
においが気になるなら(消臭液)
バケツに入れておく消臭液を使うと、においが広がりにくくなります。
ポータブルトイレを使うときの気配り
ポータブルトイレは、居室という生活の場で排泄をする道具です。本人の気持ちに配慮することも、使い続けてもらうための大切なポイントです。
- プライバシーを守る:ついたてやカーテンで目隠しをする、使っている間は家族が部屋を出るなど、見られない工夫をする
- 寒さ対策:冬は便座が冷たく、急な冷えで血圧が上がりやすい。便座カバーや暖房便座のタイプを検討する
- 呼びやすい環境:終わったら家族を呼べるよう、呼び出しベルなどを手の届く場所に置いておく
- すぐに片付ける:使った後はできるだけ早く片付け、においが部屋に残らないようにする。換気も忘れずに行うようにする
訪問リハビリでの排泄動作の支援【実践編】
訪問リハビリでは、実際の寝室で、ベッドからポータブルトイレへの移乗、ズボンの上げ下ろし、立ち上がりの動作を評価し、練習します。
- 動作の評価:立ち上がり、方向転換、立ったままのズボンの上げ下ろしのどこにリスクがあるかを見る
- 環境の調整:置く位置、角度、高さ、手すりの有無を本人に合わせて決める
- 夜間の想定:寝起きのふらつきや暗さを考えて、照明や声かけの方法を家族と決める
- 卒業も目標に:動作が良くなれば、ポータブルトイレから普通のトイレに戻ることも目標にする。トイレまでの歩行練習や、廊下・トイレ内の手すりの検討もあわせて行う
よくある質問
ポータブルトイレはレンタルできますか?
ポータブルトイレは肌に直接触れるため、介護保険ではレンタルではなく購入(特定福祉用具販売)の対象になっています。
ポータブルトイレの中身はどう処理すればいいですか?
バケツの中身はトイレに流し、バケツを洗います。使い捨ての処理袋や凝固剤を使うと、片付けが楽になります。においが気になる場合は、消臭液や消臭剤も活用しましょう。
夜だけ使うのでも大丈夫ですか?
大丈夫です。日中は普通のトイレ、夜間だけポータブルトイレを使う人も多くいます。夜間の転倒を防ぐうえで効果的です。
部屋にトイレを置くことに抵抗があります。
家具調のタイプなら、ふたをするといすのように見え、目立ちにくくなります。使わない時間はカバーをかけるなどの工夫もできます。
- ポータブルトイレは座面の高さ・ひじかけ・安定性・足を引ける空間・お手入れで選ぶ
- 夜だけ使う、トイレまでは歩けるが便座が低いなど、使い方に合わせて種類を選ぶ
- 健側に、ベッドに斜めに、高さをそろえて置くと移乗が楽になる
- 介護保険で買えるのは指定事業者からの購入のみ(通販は対象外)、年度10万円まで
- 迷ったら、担当のリハビリ職やケアマネジャーに実際の動作を見てもらってから選ぶ
※2026年10月時点で確認した情報です。制度は改定されるため、算定・運用の際は最新の通知・Q&Aと指定権者(都道府県・市町村)の案内をご確認ください。

