小児リハビリのおすすめ本5選|在宅支援・評価・嚥下まで紹介

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「訪問で初めて小児の利用者さんを担当することになり、何を学べばいいのかわからない」「重い障がいのある子どもの家族から、家でのケアについて相談された」——成人のリハビリが中心だったPT・OT・STにとって、小児のリハビリは戸惑いの多い分野です。
小児リハビリの本は、「在宅・訪問での支援」「評価」「重症心身障害」「摂食嚥下」の4つのテーマで選ぶと、自分に必要な1冊が見つかります。この記事では、小児リハビリのおすすめ本5冊を、出版社・発売年・ページ数・内容の特徴とあわせて紹介します。家族にすすめやすい本や、訪問で小児を担当するときの学び方もまとめました。
- 小児リハビリの本を選ぶときの4つのテーマ
- おすすめ5冊の出版社・発売年・ページ数の比較
- 在宅支援・評価・重症心身障害・摂食嚥下の各書籍の特徴
- 家族にもすすめやすい本
- 訪問で小児を担当するセラピストの学び方
小児リハビリの本は4つのテーマで選ぶ
小児のリハビリは、成人と違い「発達」を支える視点が欠かせません。運動や姿勢だけでなく、遊び・食事・コミュニケーション・家族の暮らしまで、関わる範囲が広いのが特徴です。まずは、いま自分に足りないテーマを決めて本を選びましょう。
| テーマ | こんな人に | この記事で紹介する本 |
|---|---|---|
| 在宅・訪問での支援 | 訪問で小児を初めて担当する。家族と一緒に生活を支えたい | はじめよう!おうちでできる子どものリハビリテーション&やさしいケア/はじめての在宅小児リハビリテーション |
| 評価 | 小児の評価法がわからない。評価結果をどう解釈すればよいか迷う | 統合と解釈のための 小児リハ評価ガイド |
| 重症心身障害 | 重い障がいのある子どもや成人の理学療法を学びたい | 実践に基づく重症心身障害児者の理学療法ハンドブック |
| 摂食嚥下 | 子どもの食事や飲み込みの支援に関わる | 小児の摂食嚥下リハビリテーション 第2版 |

小児は成人と全然違って、何から手をつければいいのか不安です。

最初から全部わかる人はいないよ。訪問で担当するなら、まずは在宅支援の入門書で「家で子どもを支える考え方」をつかむこと。そのうえで、担当する子どもに合わせて評価や嚥下の本を足していけばいいんだ。
小児リハビリのおすすめ本5冊の比較一覧
出版社・発売日・ページ数は、2026年10月時点でAmazonの商品ページなどに掲載されている情報です(確認できなかった項目は「―」としています)。
| 書名 | 出版社 | 発売 | ページ数 | テーマ |
|---|---|---|---|---|
| はじめよう!おうちでできる子どものリハビリテーション&やさしいケア | 三輪書店 | 2019年 | 320 | 在宅支援 |
| はじめての在宅小児リハビリテーション―訪問だからできる発達支援、生活支援 | 三輪書店 | ― | ― | 在宅支援 |
| 統合と解釈のための 小児リハ評価ガイド | メジカルビュー社 | ― | ― | 評価 |
| 実践に基づく重症心身障害児者の理学療法ハンドブック | ともあ | 2021年 | 249 | 重症心身障害 |
| 小児の摂食嚥下リハビリテーション 第2版 | 医歯薬出版 | 2014年 | 368 | 摂食嚥下 |
【在宅・訪問での支援】家で子どもを支える小児リハビリの本
はじめよう!おうちでできる子どものリハビリテーション&やさしいケア(三輪書店)
小さく生まれた子どもや重い障がいのある子どもの在宅支援にかかわる人に向けた入門書です。医療やリハビリの基礎知識に加えて、教育(療育)や関連する法律・制度までを扱い、現場で著者たちが工夫してきたコツやアイデアが紹介されています。
はじめて小児の在宅支援にかかわるリハ専門職だけでなく、看護師・介護職、そして家族にも読んでほしいとされている本で、家族にすすめやすい1冊です。制度の部分は発売後に変わっている可能性があるため、最新の情報は市町村の窓口などで確認しましょう。
はじめての在宅小児リハビリテーション―訪問だからできる発達支援、生活支援(三輪書店)
小児の訪問リハビリを専門とするセラピストが書き下ろした実践書です。はじめて家庭を訪問して行う小児リハビリの緊張や不安に寄り添いながら、子どもが成長する場である「家」でリハビリを行うメリットを示しています。
ふだんの自然な様子を間近で評価できること、体調や必要に応じて発達を支援できること、日々の「できた!」の場面に立ち会えることなど、在宅小児リハビリならではの視点と、必要な知識・技術、実際の組み立て方がまとめられています。訪問で小児を担当するセラピストに最も直結する1冊です。
【評価】小児リハビリの評価と解釈を学べる本
統合と解釈のための 小児リハ評価ガイド(メジカルビュー社)
理学療法・作業療法における小児のリハビリテーションに関連する約70の評価法を、イラストや写真で視覚的に紹介した本です。さらに約40の症例を通して、現場での評価法の使い方や、実践に必要な動作・認知の評価を学ぶことができます。
評価をして終わりではなく、結果をどう「統合と解釈」して支援につなげるかを学べるため、評価に自信がない人や、計画書の書き方に迷う人におすすめです。
小児の評価は、「何ができないか」だけでなく「どんな場面ならできるか」を見ることが大切です。家庭での遊びや食事、移動の場面を観察し、評価結果と生活の様子を結びつけて考えましょう。
【重症心身障害】重い障がいのある子どもと成人を支える本
実践に基づく重症心身障害児者の理学療法ハンドブック(ともあ)
重症心身障害児者の理学療法について、歴史と概念の変遷、評価の糸口といった概論から、呼吸機能と嚥下機能の発達とアプローチ、ポスチュアリングと姿勢環境支援、側弯や非対称変形への対策などの各論までをまとめた本です。
応用編では、在宅での理学療法、福祉事業所における理学療法士の役割、放課後等デイサービスでの理学療法なども扱っています。2021年発売と、紹介する5冊の中では新しい1冊で、在宅で重い障がいのある子どもや成人を担当するセラピストに役立ちます。
【摂食嚥下】子どもの食事と飲み込みを支える本
小児の摂食嚥下リハビリテーション 第2版(医歯薬出版)
現場ですぐに役立つ基礎知識から実際の臨床までを、図表や写真、イラストで解説した本の改訂版です。第2版では、機能障害のない小児や誤嚥性肺炎への対応の考え方などが盛り込まれ、小児の食の問題を総合的に扱っています。地域医療への関わり方についての解説も新しくなっています。
言語聴覚士だけでなく、食事の姿勢や環境づくりに関わる理学療法士・作業療法士にとっても参考になる1冊です。

食事の場面は、家族が一番困っていることが多い気がします。

そうだね。毎日のことだから、家族の負担も不安も大きい。嚥下の評価そのものは言語聴覚士や医師と連携しながら、PT・OTは姿勢やいす、食べるときの環境から支えていくといいよ。
訪問で小児を担当するセラピストの学び方
訪問リハビリで小児を担当すると、病院や施設とは違う難しさがあります。本で知識を補いながら、次のような順番で学びを深めていきましょう。
- 在宅支援の考え方をつかむ入門書で、家で子どもを支えるときの視点(発達・遊び・家族の暮らし)を理解します。
- 担当する子どもの状態に合わせて学ぶ重症心身障害、摂食嚥下、発達の遅れなど、担当する子どもに必要なテーマの本を読みます。
- 評価と解釈を練習する評価法の本を参考に、家庭での観察と評価結果を結びつけて、支援の目標を立てます。
- 多職種や家族と共有する医師・看護師・相談支援専門員・学校や療育の先生などと情報を共有し、家族と一緒に目標を確認します。
家族と関わるときに大切にしたいこと
- 家族は子どもの一番の理解者。家族の観察や工夫を聞き、尊重する
- 専門用語を使わず、写真や実演でわかりやすく伝える
- 家族の生活リズムや負担を考え、続けられる方法を一緒に探す
- きょうだいなど、家族全体の暮らしにも目を向ける
- 不安なことは一人で抱えず、事業所や関係機関に相談する
小児の利用者さんは、体調が急に変わることがあります。呼吸の状態・顔色・発熱・けいれんなど、中止や連絡の目安を主治医や家族と事前に確認し、緊急時の連絡先をすぐ確認できるようにしておきましょう。
よくある質問
小児リハビリの経験がなくても、訪問で小児を担当できますか?
担当すること自体はありますが、事業所内に相談できる先輩がいるか、外部の研修や勉強会に参加できるかを確認しておくと安心です。入門書で考え方をつかみ、担当する子どもに合わせて学びを深めていきましょう。
家族にすすめやすい本はどれですか?
「はじめよう!おうちでできる子どものリハビリテーション&やさしいケア」は、リハ専門職だけでなく家族にも読んでほしいとされている入門書で、すすめやすい1冊です。内容を実践する前には、担当のセラピストや主治医と相談してもらいましょう。
重症心身障害児者の本は、成人の利用者さんにも役立ちますか?
紹介した理学療法ハンドブックは「児者」とあるとおり、子どもから成人まで重い障がいのある人の理学療法を扱っています。姿勢環境の支援や変形への対策など、成人の重度障害の利用者さんにも生かせる内容があります。
作業療法士や言語聴覚士にも向いていますか?
在宅支援と評価の本はPT・OTに、摂食嚥下の本はSTに特に役立ちます。小児の支援は多職種で行うことが多いため、自分の職種以外の本も読んでおくと、連携がとりやすくなります。
まとめ|小児リハビリの本はテーマを決めて選ぼう
小児リハビリの本は、在宅・訪問での支援、評価、重症心身障害、摂食嚥下の4つのテーマで選ぶと、自分に必要な1冊が見つかります。訪問で小児を担当するなら、まずは在宅支援の入門書で考え方をつかみ、担当する子どもに合わせて専門書を足していきましょう。家族と一緒に、子どもの成長と暮らしを支えていくことが大切です。
- 小児リハビリの本は在宅支援・評価・重症心身障害・摂食嚥下の4テーマで選ぶ
- 訪問で担当するなら、在宅小児リハビリの入門書から読む
- 評価の本で、家庭での観察と評価結果を結びつける力をつける
- 重い障がいのある子どもや成人には、重症心身障害児者の専門書が役立つ
- 食事の支援は、摂食嚥下の本を参考に多職種で連携する
- 制度の部分は発売後に変わることがあるため、最新の情報を確認する

