訪問リハビリの記録の書き方の基本とポイントを紹介

訪問リハビリでは、リハビリ内容を記録として残すことが法律で義務付けられています。
しかし、現場では忙しい業務の中で迅速かつ正確に記録を残す必要があり、どのように書けばよいか悩む方も多いでしょう。
本記事では、訪問リハビリの記録を効率的かつ正確に書くための基本とポイントを解説します。
記録にかかる時間を短縮しながら、他の職員にも分かりやすい内容を目指しましょう。
訪問リハビリの記録の書き方の基本
訪問リハビリの記録の書き方の基本を説明します。
SOAPで記載
訪問リハビリの記録では、「SOAP」形式での記載が一般的です。SOAPとは、以下の4つの要素を順番に記載する方法です。
- S(Subjective):主観的情報(利用者の訴えや感想)
- O(Objective):客観的情報(実施したリハビリ内容や観察結果)
- A(Assessment):評価(リハビリの効果や利用者の状態変化)
- P(Plan):計画(次回リハビリでの課題や目標)
この形式で記載することで、情報が整理され、他の職員や多職種が見ても理解しやすい記録となります。特にリハビリの評価や次回の計画が明確になるため、利用者の経過を把握しやすくなります。
簡潔に短時間で書く(1人の訪問記録5分を目安)
訪問リハビリの記録作成に時間をかけすぎると業務が滞り、残業の原因にもなります。そのため、1人の訪問記録はおおよそ5分以内を目安に作成することが理想です。SOAP形式でポイントを絞って書き、無駄な表現や冗長な記述は避けましょう。
例えば、「膝関節屈曲が困難」ではなく「膝屈曲30度で疼痛訴えあり」と具体的に記載すると、短くても内容が充実します。テンプレートや定型文を活用することで、記録作業を効率化できます。
他の職員がみてわかるように記載
訪問リハビリの記録は、自分だけでなく他の職員も確認する必要があるため、専門用語ばかりを使わずに、わかりやすく書くことが大切です。特に、新人職員や異職種が読んでも理解できるよう、略語や専門用語には注釈を入れるなど工夫しましょう。
例えば、「ROM(可動域)」や「ADL(日常生活動作)」などの略語には、初出時に注釈を加えると親切です。また、記録の目的が情報共有であることを意識し、シンプルで要点を押さえた書き方を心がけましょう。
訪問リハビリの記録で記載すべきこと
訪問リハビリの記録には、以下の項目を必ず記載しましょう。
- 訪問リハビリの日付と提供時間を記載
- 例:4/20 13:00~13:42(40分間訪問の場合は41分以上にする)
- 訪問リハビリの提供者
- フルネームや職種名を明記することで責任の所在が明確になる
- 訪問リハビリ内容
- 実施したリハビリメニューや評価結果を具体的に記載
- 例:立位バランス訓練10分、歩行訓練20分、下肢筋力強化10分
これらの基本情報を正確に記載することで、利用者の経過を一貫して管理でき、介護保険請求にも対応できる適切な記録となります。
訪問リハビリの記録を快適に行う工夫
訪問リハビリの記録を快適に行う工夫は下記のようなことがあります。
電子カルテの導入
紙媒体で記録を行うと、紛失リスクや管理が煩雑になるため、電子カルテの導入を検討しましょう。電子カルテであれば、入力補助機能やテンプレートを活用でき、記録作成が効率化されます。さらに、データベース化された記録は検索が容易で、過去のデータも迅速に参照可能です。
また、電子カルテをクラウドで管理すれば、職員がどこからでもアクセスできるため、情報共有がスムーズになります。セキュリティ面にも配慮し、アクセス権限を適切に設定しましょう。
iPadなどで音声入力
近年では、タブレット端末やスマートフォンを使って音声入力で記録を作成する方法が普及しています。音声入力を活用すれば、キーボード操作が苦手な職員でも短時間で記録を作成できます。特に、訪問先から戻る途中に音声で記録を残せば、帰社後の作業が減り効率的です。
音声認識精度が向上しているため、正確な記録が可能となり、誤字脱字のリスクも減少します。導入コストがかかる場合もありますが、業務効率を大幅に向上させるため、長期的な視点で導入を検討すると良いでしょう。

まとめ
訪問リハビリの記録は、法的な義務だけでなく、情報共有やケアの質向上にも重要な役割を果たします。SOAP形式を用いた記録方法や、簡潔かつ短時間で作成するテクニックを身につけることで、業務負担を軽減できます。また、電子カルテや音声入力ツールを活用することで、さらに快適に記録を残すことが可能です。
訪問リハビリの現場では、忙しい中でも正確でわかりやすい記録が求められます。効率化を図りつつ、他の職員が見ても理解しやすい記載を心がけましょう。本記事を参考に、記録作成のスキルを向上させ、業務効率アップを目指してください。