理学療法士・作業療法士が稼ぐ方法|収入を上げる現実的なキャリア戦略

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「このまま理学療法士・作業療法士を続けていて、給料は上がっていくのだろうか」——そんな不安を感じたことがある人は少なくないはずです。SNSや転職サイトを見ると「PTOTは稼げない」という声がある一方で、「訪問リハビリは給料が高い」「資格を活かして年収を上げた」という声もあり、何が本当なのか分かりにくくなっています。「資格を活かし続けるべきか」「思い切って辞めるべきか」という悩みも、一人で抱え込むと答えが出しにくいものです。

この記事では、公的統計データで見る年収の実態から、収入が伸び悩む構造的な理由、そして今の資格を活かしたまま現実的に収入を上げる方法まで、訪問リハビリの現場を知るPT目線で整理して解説します。「稼げない」と嘆く前に、まずは自分の状況に合った選択肢を知ることから始めましょう。

この記事でわかること
  • 理学療法士・作業療法士の年収の実態(公的統計データ・勤務先別の傾向)
  • 「稼げない」と感じてしまう構造的な理由
  • 資格を活かして収入を上げる現実的な7つの方法
  • 訪問リハビリの給料が高いといわれる理由と、職場を見極めるポイント
  • 「資格を捨てて稼ぐ」という選択肢は本当に正解なのか
  • 年代別(20〜30代/40代以降)の現実的な収入アップ戦略
目次

理学療法士・作業療法士は本当に「稼げない」のか?年収の実態

まずは印象論ではなく、公的な統計データをもとに実態を確認していきましょう。感覚的な「稼げない」というイメージと、実際の数字とのあいだにどのくらいギャップがあるのかを知ることが、今後のキャリアを考える出発点になります。

結論からいうと、理学療法士・作業療法士の平均年収は、他の医療専門職と比べて突出して低いわけではありませんが、年齢が上がっても伸びにくいという特徴があります。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(令和6年)によると、理学療法士の平均年収はおよそ444万円、作業療法士もほぼ同水準とされています。20代前半では300万円台からスタートし、年齢とともに上昇はするものの、50代でピークを迎えたあとの伸び幅は、企業の管理職などと比べると緩やかです。

項目理学療法士作業療法士
平均年収の目安約444万円約444万円
初任給の目安月給24万円台月給24万円台
20代前半の年収目安約340万円約340万円
年収が伸びやすい年代30〜40代30〜40代
組織規模による差大規模組織ほど高水準の傾向大規模組織ほど高水準の傾向

※厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」等の公表データをもとにした目安です。事業所規模・地域・勤続年数・雇用形態により実際の金額は変動するため、あくまで参考値としてご覧ください。

勤務先の種類によっても年収の傾向は変わる

同じ理学療法士・作業療法士でも、勤務先の種類によって給与水準の傾向は異なります。急性期病院は教育体制が整っている一方で給与水準は標準的、老人保健施設やデイケアは比較的落ち着いた働き方ができる反面、大きな伸びは期待しにくい傾向があります。一方、訪問看護ステーション・訪問リハビリ事業所は、インセンティブ制度や訪問件数に応じた歩合が加わることで、経験年数が同じでも年収に差が出やすい領域です。自費リハビリ・スポーツ分野は成果報酬型の求人もあり、実力次第で振れ幅が大きくなります。

勤務先の種類給与水準の傾向収入の伸ばしやすさ
急性期・回復期病院標準的(教育体制は充実しやすい)役職・専門資格で緩やかに伸びる
老人保健施設・特養標準的〜やや低め横ばいになりやすい
通所リハビリ・デイケア標準的役職次第で伸びる
訪問看護ステーションやや高め〜高め訪問件数・インセンティブで伸びやすい
訪問リハビリ事業所高め経験・訪問件数で伸びやすい
自費リハビリ・スポーツ分野職場により振れ幅が大きい実力・指名数で大きく伸びる可能性

※上記はあくまで一般的な傾向を整理したものであり、金額を保証するものではありません。実際の待遇は必ず個別の求人票・面談で確認してください。

新人PT
新人PT

平均年収444万円って聞くと、思っていたほど低くない気もします…。でも周りは「PTOTは稼げない」ってよく言いますよね?

ベテランPT
ベテランPT

平均値だけ見れば極端に低いわけじゃないんだよ。問題は「勤続年数を重ねても、他業種ほど大きく上がっていかない」という伸び方の部分。ここが「稼げない」という実感につながっているんだ。

なぜ「稼げない」と感じてしまうのか?収入が伸び悩む4つの構造的理由

理学療法士・作業療法士の収入が伸び悩みやすいのには、個人の努力だけでは変えにくい構造的な理由があります。

理由1:診療報酬・介護報酬という「価格の上限」に縛られている

病院・施設・訪問系サービスのほとんどは、診療報酬または介護報酬という国が定めた公定価格の範囲内で運営されています。一般企業のように、成果を出した分だけ自由に単価を上げて売上を伸ばす、という構造にはなっていません。事業所の収益に上限があるぶん、職員個人の給与にも自然と上限が生まれやすくなります。改定のたびに単価が見直されるため、事業所の収益自体が制度改正の影響を受けやすい点も特徴です。

理由2:資格保有者が増え、需給バランスが変化している

理学療法士・作業療法士の養成校が増えたことで、資格保有者数はここ十数年で大きく増加しました。地域や施設によっては採用の競争が緩やかになり、結果として給与水準が上がりにくい状況が生まれています。特に都市部の病院・クリニックでは、求人1件に対する応募が集まりやすく、事業所側が給与を大きく引き上げる必要性を感じにくいという側面もあります。

理由3:役職・専門性による差がつきにくい評価制度

病院や施設の給与体系は年功序列型が多く、スキルや専門性の高さが給与に反映されにくい職場も少なくありません。認定資格を取っても手当がほぼ変わらない、管理職にならない限り昇給の天井が低い、というケースはよく聞かれる悩みです。

理由4:キャリアの選択肢が「臨床」に偏りがち

養成校教育や職場の慣習から、「臨床を極める」以外のキャリアパス(管理職、教育、経営、コンサルティングなど)を具体的にイメージしにくいという声もあります。選択肢を知らないこと自体が、収入を上げる行動を遅らせてしまう一因になっています。実際には、臨床経験を土台にしながら教育・マネジメント・経営といった方向へ役割を広げているPT・OTも増えており、キャリアの選択肢は本人が想像している以上に多様です。

注意

「稼げない」と感じる背景は業界構造の問題であることが多く、必ずしも個人の実力不足が原因とは限りません。まずは自分の職場・働き方のどこに伸びしろがあるかを冷静に整理することが大切です。

理学療法士・作業療法士が収入を上げる7つの現実的な方法

資格を活かしたまま収入を上げる方法は、実はひとつではありません。それぞれにメリット・注意点があるため、自分の状況に合わせて組み合わせることもできます。

  1. ①訪問リハビリ・訪問看護ステーションへ転向する病院・施設勤務と比べて基本給や手当の水準が高い傾向があり、経験を積んだPT・OTの転職先として人気があります。単独での訪問業務が中心になるため、責任と裁量の大きさに見合った待遇が用意されている事業所が多いのも特徴です。
  2. ②管理者・役職を目指す管理者手当・役職手当が加わることで、現場業務のみの場合より年収が50万〜100万円ほど上がるケースがあります。マネジメント経験は、その後の転職や独立を考えるうえでも評価されやすいスキルです。
  3. ③自費リハビリ・自費トレーニング領域に関わる保険診療の枠を超えた自費サービスは、事業所の収益構造が異なり、成果や指名数に応じた給与設計をしている職場もあります。接客・営業スキルが求められる点は留意しておきましょう。
  4. ④専門・認定資格を取得し、専門性で差別化する特定の疾患・分野(脳血管、整形外科、呼吸器、スポーツなど)の専門資格は、転職市場での評価や手当につながることがあります。資格取得の費用と時間に見合うリターンがあるか、事前に職場の手当制度を確認しておくと安心です。
  5. ⑤より条件のよい職場へ転職する同じ経験年数でも、事業所によって給与水準は大きく異なります。求人票の基本給・手当・賞与実績を比較する習慣が、収入アップの第一歩になります。
  6. ⑥副業・単発業務を組み合わせる勤務先の副業規定を確認したうえで、訪問リハビリの単発案件や執筆・セミナー講師などで収入源を増やす方法もあります。本業に支障が出ない範囲で、まずは小さく始めるのが安全です。
  7. ⑦将来的に独立・開業を視野に入れる訪問看護ステーションの立ち上げや、自費リハビリ施設・リハビリ特化型デイサービスの開業など、経験を積んだ先の選択肢として検討されることがあります。業界では「デイサービスが軌道に乗れば月商200万円以上も可能」といった例が紹介されることもありますが、実現には経営知識やリスク管理、初期投資への理解が欠かせません。

なお、②で触れた管理職以外にも、医療機器メーカーやヘルステック企業の営業・企画職へ転身し、実力次第で年収1,000万円クラスを目指す道を選ぶ人もいます。臨床経験に基づく専門的な説明力は、こうした職種でも強みになりやすい要素です。

POINT

収入を上げる方法は「今の職場で頑張る」か「環境を変える」かの二択ではありません。専門性を高めながら、環境(職場・雇用形態)も見直すという組み合わせが、現実的に年収を伸ばしやすいアプローチです。

訪問リハビリは本当に給料が高いのか?理由と高い職場の特徴

「訪問リハビリは給料が高い」というイメージには、実際に裏付けがあります。訪問リハビリテーションは1件あたりの提供単位・報酬が病院や施設でのリハビリと比べて高めに設定されている傾向があり、これが給与に反映されやすい構造になっています。あわせて、1日あたりの訪問件数に応じたインセンティブ(歩合給)制度を導入している事業所も多く、経験を積んで訪問件数をこなせるようになるほど、収入が上がりやすい仕組みです。

なお、具体的な介護報酬の単位数や算定要件は改定のたびに見直されるため、正確な数値は所属先の請求担当者や厚生労働省の最新の告示・通知でご確認ください。

また、ひとくちに「訪問リハビリ」といっても、訪問看護ステーションに所属するPT・OT・STが医療保険・介護保険で訪問リハビリテーションを提供する場合と、医療機関や介護老人保健施設が実施する「訪問リハビリテーション」とでは、提供体制や算定できる報酬の枠組みが異なります。同じ「訪問リハビリ」という言葉でも待遇に差が出やすいのは、こうした制度上の違いが背景にあるためです。求人を比較する際は、どちらの枠組みに基づくサービスなのかも確認しておくと安心です。

転職サイトや求人情報でよく紹介される目安としては、訪問1件あたりの単価はおよそ5,000〜9,000円程度とされ、1日5〜6件を安定してこなせれば月収50万円以上、年収600万円以上を目指せる水準になるといわれています。あわせて、訪問リハビリの現場には経験年数の長いセラピストが多く在籍している傾向があり、それが職場全体の平均年収を押し上げている面もあります。ただし、これらはあくまで業界で紹介されている目安であり、事業所の稼働状況や地域、契約形態によって大きく変動します。求人票の実際の支給実績で必ず確認してください。

高収入な訪問リハビリ職場に潜むデメリットも知っておく

給料の高さだけで職場を選ぶと、思わぬ負担を抱えることもあります。歩合制の職場では、訪問件数を重視するあまりリハビリの質が下がってしまったり、事業所内外の多職種連携が手薄になったりするリスクが指摘されています。また、収入を維持するために休みを取りづらくなる、月によって収入に波が出る、体調不良で訪問件数が減ると給料が大きく下がる、といった声もあります。高収入の裏側にあるこうした負担も理解したうえで、自分に合った働き方かどうかを見極めることが大切です。

特徴給料が高い職場によくある傾向
報酬体系訪問件数・実績に応じたインセンティブ制度がある
移動効率訪問エリアがコンパクトで、1日にこなせる件数が多い
経営状態利用者数が安定し、稼働率が高い
教育体制同行研修やOJTが整い、独り立ちまでの期間が明確
労務管理残業・記録業務の負担が可視化され、適正に評価される

職場を見極めるための3つの質問

求人票やカジュアル面談の際には、次の3点を確認しておくと、入職後のミスマッチを防ぎやすくなります。ひとつ目は「基本給とインセンティブの内訳、実際の支給実績」。ふたつ目は「一人あたりの平均訪問件数と移動時間の目安」。みっつ目は「直近1〜2年の離職率や、定着率に関する情報」です。数字で説明できる事業所は、労務管理が整っている可能性が高いといえます。

新人PT
新人PT

訪問リハビリなら誰でも給料が上がるということですか?

ベテランPT
ベテランPT

そこは注意が必要だよ。移動時間が長い、訪問件数が確保できない事業所では、思ったほど収入が伸びないこともある。求人を見るときは、基本給だけでなくインセンティブの計算方法や平均訪問件数まで確認するのがコツだね。

「PT・OTを辞めて稼ぐ」は正解か?資格を活かす道との比較

収入面の悩みから「資格を手放して、まったく別の仕事で稼ぐ」という選択を考える人もいます。実際に医療機器メーカーや製薬会社の営業職、ヘルスケア系企業などへ転身し、収入を伸ばした例もあります。ただし、これは万人向けの正解ではありません。

比較項目資格を活かしたまま収入を上げる異業種へ転身する
これまでの経験そのまま強みとして活かせるゼロから評価されることが多い
収入の上限報酬制度の制約を受けやすい実力次第で上限が高くなりやすい
再現性専門知識があるため比較的高い業界知識の習得に時間がかかる
リスク比較的低い年収が一時的に下がる可能性がある
戻りやすさ臨床現場への復帰がしやすいブランクにより復帰のハードルが上がる場合がある
POINT

「辞めて稼ぐ」という選択肢自体は否定されるものではありませんが、まずは資格を活かした選択肢(転職・専門性強化・訪問リハビリへの転向など)を試したうえで判断しても遅くありません。資格と臨床経験は、簡単には手に入らない資産です。

収入アップに成功した3つのパターン(複合ケーススタディ)

ここでは、複数の実例をもとに再構成した架空のケースを紹介します。共通しているのは、「今の職場のまま何もしない」以外の選択肢を、小さくてもいいので実際に行動に移したという点です。自分のキャリアと重ねながら読んでみてください。

ケース1:病院勤務から訪問リハビリへ転向したAさん(30代前半・PT)

急性期病院で7年勤務していたAさんは、給与の伸びが鈍化していることに悩み、訪問看護ステーションへ転職しました。訪問件数に応じたインセンティブが加わったことで、年収はおよそ50万〜80万円ほど上昇。移動時間の管理や単独判断の責任は増えましたが、「利用者の生活に深く関われるやりがい」も収入アップとあわせて得られたと話しています。

ケース2:専門資格と管理職を両立したBさん(40代・OT)

回復期病院で働くBさんは、認知症ケアの専門資格を取得しながら、数年かけて主任・管理者へとステップアップしました。役職手当が加わったことに加え、専門性を活かした院内研修の講師も任されるようになり、手当が積み上がる形で年収が上昇しました。

ケース3:自費リハビリと副業を組み合わせたCさん(30代後半・PT)

デイケア勤務のかたわら、勤務先の副業規定を確認したうえで、休日に自費リハビリ施設で単発業務を請け負うようになったCさん。本業の給与自体は大きく変わっていませんが、副業収入を組み合わせることで世帯全体の収入が底上げされました。無理のない範囲から始めたことが、続けられている理由だといいます。

このほかにも、業界でよく紹介される例として、医療・健康分野のWebライターとして副業月10万円以上の収入を得ているPT、パーソナルトレーニング事業として独立し年収800万円前後に到達したケース、YouTubeやSNSでの情報発信が軌道に乗り広告収益が本業給与を上回ったケース、医療機器メーカーの営業職へ転職し年収700万円前後まで伸ばしたケースなどが挙げられます。共通しているのは、臨床で培った専門知識や対人スキルを、別の形(発信・営業・トレーニング指導など)に応用している点です。

注意

上記のケースは、転職サイトや業界メディアで紹介されることの多い一般的なパターンを組み合わせた参考例であり、特定の個人の実績を保証・確認したものではありません。収入額は個人差が大きく、同じ結果が誰にでも再現されるわけではない点にご留意ください。

年代別に見る現実的な収入アップ戦略

収入を上げる戦略は、年代やキャリアの段階によっても変わってきます。

20代:経験と実績の「土台」をつくる時期

この時期は、収入を急いで上げることよりも、幅広い症例経験と基礎スキルを身につけることが将来の選択肢を広げます。あわせて、訪問リハビリや専門分野への興味があれば、早めに情報収集を始めておくと、30代でのキャリアチェンジがスムーズになります。

30〜40代:専門性と環境を掛け合わせる時期

臨床経験が一定たまるこの時期は、専門資格の取得、管理職への挑戦、訪問リハビリや自費領域への転向など、複数の選択肢を組み合わせやすいタイミングです。家庭の状況やライフステージも変化しやすいため、収入だけでなく働き方の柔軟性も含めて検討するとよいでしょう。

40代以降:培った経験を「資産」として活かす時期

豊富な臨床経験とマネジメント経験を武器に、管理者・教育担当としてのキャリア、独立・開業、コンサルティングや講師業など、より裁量の大きい働き方を検討しやすい時期です。体力面の負担が大きい業務から、経験を活かした役割へシフトしていく人も増えてきます。

地域による年収差にも目を向ける

年収は年代や勤務先の種類だけでなく、地域によっても差が出やすい項目です。都市部は求人数が多く選択肢が広がりやすい一方で、応募者数も多く競争がやや激しくなる傾向があります。地方では求人数自体は限られるものの、人材確保のために好条件を提示する事業所や、訪問エリアが広い分インセンティブが手厚い事業所が見られることもあります。転職を検討する際は、生活コストとあわせて地域ごとの傾向も比較してみるとよいでしょう。

今の職場で収入交渉・昇給を切り出すときのポイント

転職や環境を変える前に、まずは今の職場で交渉できる余地がないかを確認するのも一つの方法です。感情的に「給料を上げてほしい」と伝えるのではなく、具体的な根拠とセットで相談することで、話が前に進みやすくなります。

  1. ①自分の実績を数字で整理する担当件数、加算の算定実績、後輩指導や委員会活動など、成果を具体的な数字やエピソードでまとめておきます。
  2. ②同条件の求人相場を調べておく同じ経験年数・地域の求人票を数件集め、客観的な相場感を把握したうえで話をすると説得力が増します。
  3. ③上司に相談するタイミングを選ぶ人事評価や賞与査定の時期、事業所の経営状況が落ち着いているタイミングなど、話を聞いてもらいやすい時期を選びます。
  4. ④昇給が難しい場合の代替案も用意する基本給が難しくても、資格取得支援、研修参加費の補助、役職への登用など、別の形での還元を相談できないか探ってみましょう。
POINT

交渉がうまくいかなかった場合でも、それは「今の職場の限界」が見えたということでもあります。その結果を踏まえて転職や環境を変える判断ができるのも、行動したからこそ得られる収穫です。

「稼ぐ」と同じくらい大切な、手取りを増やす視点

収入アップというと額面の給与に目が向きがちですが、手取り額や将来の資産形成まで含めて考えることも大切です。福利厚生(住宅手当・退職金制度・社宅の有無)や、勤務先が加入している保険制度は、額面の給与だけでは見えにくい「実質的な収入差」を生みます。転職や職場選びの際は、基本給だけでなく、こうした制度もあわせて比較してみましょう。

なお、NISAや資産運用など個別の金融商品の選び方については、この記事では立ち入りません。制度の詳細や自分に合った活用方法は、金融機関の窓口や専門家に相談することをおすすめします。

収入を増やすことと、増えた収入をどう使い・どう備えるかは、本来セットで考えるテーマです。給与交渉や転職で額面が上がっても、支出や税・社会保険料の仕組みを理解していなければ、手取りの実感は思ったほど変わらないこともあります。年に一度でも家計や将来設計を見直す時間をつくることが、長期的な安心につながります。

転職エージェント・求人票を活用するときの注意点

収入アップの手段として転職を検討する場合、リハ職専門の転職エージェントを利用すると、非公開求人や事業所の内部事情(残業時間の実態、離職率など)まで教えてもらえることがあります。ただし、エージェントも紹介先からの成功報酬で成り立っているビジネスであることは理解しておきましょう。「担当者がすすめる求人=自分にとって最適な求人」とは限りません。複数のエージェントや求人サイトを比較しながら、最終的な判断は自分自身で行うことが大切です。

チェック項目確認のポイント
基本給・手当の内訳固定給に何が含まれ、何が別立てなのかを確認する
賞与の実績「年〇ヶ月分」の記載が過去の実績なのか目標なのかを確認する
残業・持ち帰り業務記録業務や書類作成が勤務時間内に収まっているかを確認する
研修・資格取得支援費用補助や勤務調整があるかを確認する
離職率・定着率面談で率直に質問し、具体的な数字で答えてもらえるかを見る

リハ職(PT・OT・ST)が今日からできる年収アップ実践プラン

収入を上げるための行動は、思い立ったその日から始められます。

  • 現在の給与明細を見直し、基本給・手当・賞与の内訳を把握する
  • 同年代・同経験年数の求人票を3件以上比較し、相場感を掴む
  • 訪問リハビリ・訪問看護ステーションの求人条件(インセンティブ含む)を調べてみる
  • 興味のある分野の認定資格・専門資格の取得要件を確認する
  • 転職エージェントに登録し、非公開求人も含めて情報収集だけでも行ってみる
  • 管理者・役職候補としてのキャリアパスが職場にあるか、上司に確認してみる
  • 3年後・5年後にどんな働き方をしていたいか、簡単にでも書き出してみる

まとめ|「稼げない」で終わらせず、現実的な一歩から始めよう

理学療法士・作業療法士の年収は、突出して低いわけではないものの、年齢を重ねても伸びにくいという構造的な課題があります。だからこそ、「稼げない」と嘆くだけでなく、訪問リハビリへの転向、専門性の強化、職場選びの見直しといった現実的な一歩を踏み出すことが、収入アップへの近道になります。大切なのは、いきなり大きな決断をすることではなく、給与明細の見直しや求人相場のリサーチといった小さな一歩から始め、自分にとって無理のないペースでキャリアを積み上げていくことです。

この記事のまとめ
  • PT・OTの平均年収は約444万円台。ただし年齢による伸びは緩やかな傾向
  • 「稼げない」と感じる背景には、公定価格・資格者数増加・評価制度・キャリアの偏りという構造的な理由がある
  • 収入を上げる方法は、訪問リハビリへの転向、役職、専門性強化、転職など複数ある
  • 訪問リハビリの給料が高いのは事実だが、事業所選びを間違えないことが重要
  • 「資格を辞めて稼ぐ」は選択肢の一つだが、まずは資格を活かした道を検討する価値がある
  • 年代ごとに適した戦略を選ぶことで、無理なく収入アップを目指せる

まずは自分の給与明細と求人相場を比較するところから、今日一歩を踏み出してみましょう。

よくある質問(FAQ)

理学療法士・作業療法士は本当に稼げない職業ですか?

平均年収は他の医療専門職と比べて極端に低いわけではありませんが、年齢を重ねても収入が伸びにくい傾向があります。職場選びや働き方次第で収入を上げる余地は十分にあります。

訪問リハビリに転職すると本当に給料は上がりますか?

報酬体系やインセンティブ制度によって上がりやすい傾向はありますが、事業所によって差があります。基本給とインセンティブの計算方法、平均訪問件数を必ず確認しましょう。

資格を活かしたまま収入を上げるには何から始めればいいですか?

まずは現在の給与内訳の把握と、同条件の求人比較から始めるのがおすすめです。そのうえで専門資格の取得や訪問リハビリへの転向を検討すると、選択肢が具体化します。

PT・OTを辞めて異業種に転身するのはありですか?

選択肢としてはありますが、収入が一時的に下がるリスクや、これまでの経験が評価されにくい点も考慮が必要です。まずは資格を活かした収入アップの道を試してから判断しても遅くありません。

管理者になると年収はどのくらい変わりますか?

職場や規模によって差がありますが、管理者手当・役職手当が加わることで年収が50万〜100万円ほど上がるケースがあります。マネジメント経験はその後のキャリアの幅も広げます。

年代によって収入アップの方法は変えるべきですか?

はい。20代は経験の土台づくり、30〜40代は専門性と環境の見直し、40代以降は経験を活かした裁量の大きい働き方など、年代に応じた戦略を選ぶことで無理なく収入アップを目指しやすくなります。

地方勤務でも訪問リハビリで収入アップは期待できますか?

地方は求人数こそ限られますが、人材確保のために好条件を提示する事業所や、担当エリアが広い分インセンティブが手厚い事業所もあります。都市部との単純比較ではなく、生活コストも含めて検討するのがおすすめです。

転職エージェントは複数登録したほうがよいですか?

1社だけだと紹介される求人の幅が偏ることがあるため、2〜3社を比較しながら利用する人が多いです。ただし、最終的な職場選びの判断は、エージェントの意見だけに頼らず自分自身で行うことが大切です。

出典・参考

採用管理運営指導など学びたい人向け

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