訪問リハビリの一日の流れ・スケジュールの例を紹介

訪問リハビリは、病院やクリニックでのリハビリとは異なり、利用者の自宅を訪問してサービスを提供するスタイルのため、スケジュールの組み方が特徴的です。訪問件数や移動時間を考慮しながら、効率的にスケジュールを組む必要があり、リハビリを実施する時間だけでなく、記録作成や計画書の作成、他職種との連携などの業務も発生します。
訪問リハビリの時間枠には、40分間訪問と60分間訪問の2種類があり、それぞれのスケジュールは異なります。この記事では、両パターンのスケジュール例を紹介し、訪問リハビリの仕事の流れを詳しく解説します。
また、訪問がない場合や空いている時間の活用方法についても触れ、訪問リハビリに携わる方がどのように業務を進めているのかを明確にしていきます。訪問リハビリの仕事に興味がある方や、実際に働くことを検討している理学療法士・作業療法士の方は、ぜひ参考にしてください。
【40分間訪問の場合】訪問リハビリの一日の流れ・スケジュールの例
40分間の訪問リハビリでは、1日に7件程度の訪問を行うことが一般的です。
移動時間を考慮しながらスケジュールを組むため、事業所の立地や利用者宅の場所によっては若干の変動があります。
訪問リハビリ(40分間)のスケジュール例
時間 | 業務内容 |
---|---|
8:30 | 朝礼・朝のミーティング |
9:00~9:40 | 一件目の訪問リハビリ |
10:00~10:40 | 二件目の訪問リハビリ |
11:00~11:40 | 三件目の訪問リハビリ |
12:00~13:00 | 昼休み・昼食 |
13:15~13:55 | 四件目の訪問リハビリ |
14:15~14:55 | 五件目の訪問リハビリ |
15:15~15:55 | 六件目の訪問リハビリ |
16:15~16:55 | 七件目の訪問リハビリ |
17:30 | 終業 |
40分間の訪問リハビリの特徴
- 訪問件数が多いため、1日に多くの利用者を対応できる。
- 各訪問の間に移動時間を確保する必要があるため、スケジュール管理が重要。
- 午前中に3件、午後に4件の訪問が基本パターンとなる。
- 利用者ごとに適切なリハビリメニューを短時間で提供するスキルが求められる。
【60分間訪問の場合】訪問リハビリの一日の流れ・スケジュールの例
60分間の訪問リハビリでは、1日に5件程度の訪問を行うのが一般的です。
40分間訪問よりも1回のリハビリ時間が長いため、じっくりと利用者に向き合うことができるのが特徴です。
訪問リハビリ(60分間)のスケジュール例
時間 | 業務内容 |
---|---|
8:30 | 朝礼・朝のミーティング |
9:00~10:00 | 一件目の訪問リハビリ |
10:30~11:30 | 二件目の訪問リハビリ |
12:00~13:00 | 昼休み・昼食 |
13:20~14:20 | 三件目の訪問リハビリ |
14:40~15:40 | 四件目の訪問リハビリ |
16:00~17:00 | 五件目の訪問リハビリ |
17:30 | 終業 |
60分間の訪問リハビリの特徴
- 1回の訪問でより充実したリハビリを実施できるため、細かい調整や指導が可能。
- 訪問件数が1日5件程度なので、移動の負担が少ない。
- 利用者との関係を深めやすく、じっくりと対応できる。
- 比較的高単価の報酬が得られるため、収益性の高い訪問リハビリとなる。
訪問が無い場合や空いている時間で下記業務を実施
訪問リハビリのスケジュールは、利用者の都合や体調、事業所の予約状況によって変動することがあります。
そのため、訪問がない時間や空いている時間には、以下のような業務を行うことが一般的です。
訪問リハビリの記録
訪問リハビリでは、利用者ごとに適切な記録を残すことが重要です。
記録には、その日のリハビリ内容、利用者の状態、今後の方針などを記載します。
- 利用者のリハビリの進捗を把握するための重要な資料
- ケアマネジャーや他職種と情報共有する際に必要
- 記録の精度がリハビリ計画の質を左右する
計画書作成
訪問リハビリでは、利用者ごとに個別のリハビリ計画書を作成する必要があります。計画書には、リハビリの目標、具体的な内容、評価指標などを記載します。
- 計画書はケアマネジャーや主治医との連携に不可欠
- 利用者の状況に応じた適切なプログラムを策定
- 定期的に見直しを行い、適切なケアを提供する
報告書作成
ケアマネジャーや主治医に対して、リハビリの進捗や利用者の状態を報告するための書類を作成します。報告書は、リハビリの効果を評価し、今後の方針を決定するために重要な役割を果たします。
- 定期的に提出が求められる
- 利用者の変化を正確に記載し、次のステップを決める
- 多職種連携の一環としての重要な業務
連携
訪問リハビリでは、ケアマネジャーや訪問看護師、主治医との連携が不可欠です。情報を共有し、適切なケアを提供するために、定期的な会議や報告を行います。
- 利用者の状態に応じてリハビリ内容を調整
- 他職種との意見交換を通じて最適なケアプランを策定
- 連携を強化することで、利用者の満足度を向上させる
まとめ
訪問リハビリは、40分間訪問と60分間訪問の2つのスタイルがあり、それぞれのスケジュールは異なります。
利用者の状況やリハビリの目的に応じて、適切なスケジュール管理を行い、効率的に業務を進めることが求められます。
訪問がない時間には、記録作成や計画書の作成、報告書の作成、他職種との連携業務を行い、利用者に最適なリハビリを提供するための準備を進めます。
訪問リハビリの仕事に興味がある方は、ぜひこのスケジュール例を参考にしてみてください!