ブラックとホワイトの訪問リハビリのそれぞれの特徴とは?

訪問リハビリの仕事は、利用者さんの自宅でリハビリを提供し、日常生活の質を向上させる重要な役割を担っています。しかし、訪問リハビリの事業所はすべてが同じではなく、「ブラックな職場」と「ホワイトな職場」が存在します。ブラックな職場では、職員が不当な扱いを受けたり、法令違反が横行していたりすることがあり、働く環境として大きな問題があります。一方で、ホワイトな職場では、職員が安心して働ける体制が整っており、利用者に対しても質の高いリハビリが提供できる環境が整っています。
本記事では、ブラックな訪問リハビリの職場とホワイトな訪問リハビリの職場の特徴をそれぞれ詳しく解説します。
さらに、自分に合った職場を見つけるためのポイントについても紹介するので、転職を考えている方や、これから訪問リハビリ業界に挑戦しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ブラックな訪問リハビリの職場の特徴
ブラックな訪問リハビリの職場は下記のような特徴があります。
- 自家用車を訪問に使わされる
- 介護報酬や診療報酬の不正請求(訪問時間を守らない等)
- 様々なハラスメント問題に向き合わない
- アクシデントや苦情に対応しない
- 売上ばかり気にして質を気にしない
- 福利厚生や退職金制度が充実している
自家用車を訪問に使わされる
ブラックな訪問リハビリの職場では、職員に対して自家用車を業務に使用することを強制するケースがあります。通常、訪問リハビリを行う際には、事業所が車両を用意し、移動にかかるコスト(ガソリン代、保険代、メンテナンス費用など)を負担するのが一般的ですが、ブラックな職場では、こうした費用をすべて職員に負担させることがあります。
さらに、自家用車を業務に使用することで事故が発生した場合、事業所が責任を負わずに職員個人の責任とされるケースもあり、万が一の際に大きな負担を抱えることになりかねません。こうしたリスクを避けるためにも、訪問リハビリ事業所を選ぶ際には、移動手段のルールを事前に確認し、車両や交通費の負担が適正かどうかをチェックすることが重要です。
介護報酬や診療報酬の不正請求(訪問時間を守らない等)
ブラックな訪問リハビリ事業所では、介護報酬や診療報酬を不正に請求するケースも少なくありません。例えば、本来は40分の訪問リハビリを提供しなければならないのに、実際には30分しか行っていないにもかかわらず、40分分の報酬を請求するような事例です。また、訪問記録を改ざんし、利用者が受けていないリハビリを実施したかのように偽装するケースもあります。
こうした不正請求は、違法行為であり、発覚すれば事業所の運営が停止される可能性もあります。また、職員も関与させられた場合、責任を問われることもあるため、不正が横行している事業所で働くことは非常にリスクが高いといえます。事業所選びの際には、口コミや評判を確認し、不正請求が行われていないかを慎重に見極めることが重要です。
様々なハラスメント問題に向き合わない
ブラックな訪問リハビリの職場では、パワハラやセクハラ、モラハラなどのハラスメント問題に適切に対応しない傾向があります。例えば、管理者や上司が職員に対して過度なプレッシャーをかけたり、不適切な発言を繰り返したりするケースが見られます。また、利用者やその家族からのハラスメントが発生しても、事業所が適切な対応を取らず、職員が泣き寝入りする状況になることもあります。
こうした環境では、精神的な負担が大きくなり、働き続けることが困難になります。訪問リハビリの職場を選ぶ際には、ハラスメント対策がしっかりと整備されているか、職員の声を尊重する体制が整っているかを確認することが重要です。
アクシデントや苦情に対応しない
ブラックな訪問リハビリの職場では、業務中に発生したアクシデントや、利用者・家族からの苦情に対して適切な対応を行わないケースが見られます。例えば、訪問中に利用者が転倒しても、報告が徹底されていなかったり、事業所側が責任逃れをしたりすることがあります。また、苦情が寄せられても、「現場の問題」として放置されることがあり、改善されないまま同じ問題が繰り返されることもあります。
こうした環境では、職員が精神的なストレスを抱えやすく、モチベーションの低下につながります。アクシデントや苦情に対して誠実に対応し、職員が安心して働ける環境が整っているかどうかは、事業所選びの大切なポイントです。
売上ばかり気にして質を気にしない
ブラックな訪問リハビリの職場では、利用者のリハビリの質よりも「売上を上げること」を最優先に考える傾向があります。本来、訪問リハビリは利用者の状態に合わせた適切なケアが重要ですが、ブラックな職場では、無理なスケジュールを組まされ、1日に多くの訪問をこなすことが求められます。
例えば、「利用者の希望に関係なく訪問回数を増やすよう指示される」「短時間で終わらせても長時間リハビリを行ったことにする」などの問題が発生することもあります。また、職員が疲弊してしまい、利用者に十分なケアを提供できなくなるケースもあります。質の高い訪問リハビリを提供するためには、職員の働きやすさが確保されていることが不可欠です。
福利厚生や退職金制度が充実していない
ブラックな職場では、福利厚生や退職金制度が整っていないケースが多く見られます。例えば、有給休暇が取りにくかったり、社会保険に未加入だったりすることがあります。訪問リハビリは、移動や個別対応が多いため、精神的・肉体的な負担が大きい仕事です。それにもかかわらず、職員の待遇が悪い場合、長く働くことが難しくなります。
また、退職金制度がない、あるいは十分な額が支給されない事業所も多く、将来的な不安を抱えながら働くことになります。こうした問題がある職場では、職員の定着率が低く、人手不足が慢性化していることが多いため、求人情報を確認する際には、福利厚生や退職金制度が整っているかをチェックすることが重要です。
ホワイトな訪問リハビリの職場の特徴
ホワイトな訪問リハビリの職場は下記のような特徴があります。
- 利用者のことを第一に考えている
- 管理者が職員を平等に扱う
- 職員間の会話が多く職場の雰囲気が良い
- ホワイトな職場には利用者も職員も集まる
- 離職率が低い
利用者のことを第一に考えている
ホワイトな訪問リハビリの職場では、事業の目的が「利益」ではなく、「利用者の健康と生活の質の向上」に置かれています。そのため、訪問のスケジュールやサービス内容も利用者のニーズに沿って丁寧に決められ、形だけのリハビリではなく、本当に効果のあるケアが提供される環境が整っています。
また、利用者の状態に合わせた柔軟な対応ができるよう、職員が十分な時間を確保し、無理のないスケジュールで訪問が組まれていることも特徴の一つです。こうした環境では、リハビリ職員も仕事にやりがいを感じながら、利用者に寄り添った支援ができるため、職場の満足度も高くなります。
管理者が職員を平等に扱う
ホワイトな職場では、管理者が職員一人ひとりを平等に扱い、公正な評価が行われています。ブラックな職場では、管理者の好き嫌いによって評価が左右されたり、特定の職員だけが優遇されるような不公平な環境が見られることがありますが、ホワイトな職場では、明確な評価基準があり、職員全員が適正に評価される体制が整っています。
また、管理者が職員の声にしっかりと耳を傾け、現場の意見を尊重する文化があることも、ホワイトな職場の特徴です。管理者と職員の間に信頼関係があることで、職場の雰囲気も良くなり、働きやすい環境が生まれます。
職員間の会話が多く職場の雰囲気が良い
ホワイトな訪問リハビリの職場では、職員同士のコミュニケーションが活発であり、職場の雰囲気が良いのが特徴です。訪問リハビリは、基本的に一人で業務を行うことが多いため、職場に戻った際やミーティングの場での情報共有が重要になります。職員同士が気軽に相談できる環境が整っていれば、困ったことがあったときにもスムーズに対応できます。
また、職場の雰囲気が良いことで、新しく入職した職員もなじみやすく、定着しやすくなります。定期的な研修や、職員同士の交流イベントがある職場では、リハビリ職員同士が助け合いながら働けるため、ストレスを感じにくい環境が整っています。
ホワイトな職場には利用者も職員も集まる
ホワイトな訪問リハビリの事業所では、職員が安心して働けるだけでなく、質の高いリハビリが提供されるため、利用者からの信頼も厚くなります。その結果、「この事業所のリハビリを受けたい」と希望する利用者が増え、安定した運営が可能になります。また、利用者の満足度が高いことで、職員もやりがいを感じながら働くことができます。
さらに、ホワイトな職場は職員の定着率が高いため、経験豊富なリハビリ職員が多く在籍していることが多く、新しく入職したスタッフも学びやすい環境が整っています。利用者と職員の両方にとって魅力的な環境があることが、ホワイトな職場の特徴の一つです。
離職率が低い
ホワイトな訪問リハビリの職場では、職員の働きやすさが重視されているため、離職率が低い傾向にあります。具体的には、適正な労働時間が確保されている、福利厚生が充実している、管理者が職員の意見を尊重しているなど、職場環境が整っていることが要因となっています。
また、離職率が低い職場では、長年働いている職員が多く、組織としての安定感があります。訪問リハビリの仕事は、利用者との信頼関係が重要であり、職員が長く働き続けられる環境が整っていることが、利用者にとっても安心感につながります。転職を考える際には、事業所の離職率を確認し、安定して働ける環境かどうかを見極めることが大切です。
自分に合った訪問リハビリ事業所を探そう!
訪問リハビリの職場には、ブラックな事業所とホワイトな事業所が存在し、働く環境によって業務の負担ややりがいが大きく異なります。ブラックな職場では、不適切な労働環境や不正行為が横行しており、長く働き続けることが難しいですが、ホワイトな職場では、職員の働きやすさが確保され、利用者にも質の高いリハビリを提供できます。
自分に合った職場を見つけるためには、求人情報だけでなく、実際に事業所を見学したり、働いている職員の意見を聞いたりすることが重要です。また、職場の雰囲気や管理体制、職員の定着率などを確認することで、安心して働ける環境を選ぶことができます。
訪問リハビリの仕事は、利用者の生活を支えるやりがいのある仕事です。自分に合った事業所を見つけ、長く働き続けられる環境を選び、充実した訪問リハビリのキャリアを築いていきましょう。
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