理学療法士・作業療法士の実習抱負の書き方と例文

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理学療法士(PT)・作業療法士(OT)を目指す学生にとって、臨床実習は学びの集大成。その実習前に書くよう求められるのが「実習抱負」です。「どう書けばいいの?」「例文が欲しい」と悩む方は多いものです。

実習抱負は、ただの形式的な書類ではありません。自分の学びたい姿勢を明確にし、指導者や実習先に誠意を示す大切な文章です。この記事では、実習抱負の書き方のポイント、PT・OT別の例文、NG例までを解説します。

この記事でわかること
  • 実習抱負を書く目的
  • 実習抱負を書くときの4つのポイント
  • 理学療法士向け・作業療法士向け・共通の例文
  • 避けたいNG例と、好印象につながる工夫
  • 抱負の目標達成に役立つおすすめの本
目次

理学療法士・作業療法士の実習抱負を書く目的とは?

実習抱負は、「実習を通して何を学び、どう成長したいか」を示すものです。指導者にとっては、学生の意欲を知り、指導の方向性を考える手がかりになります。

そして、書く本人にとっても「実習のゴール」を明確にするきっかけになります。単に「頑張ります」ではなく、学びたい分野や取り組みたい姿勢を具体的に記すことが大切です。

実習抱負を書くときの4つのポイント

① 前向きな姿勢を示す

「学びたい」「挑戦したい」という前向きな気持ちを伝えるのが基本です。消極的・受け身な表現は避けましょう。

② 具体的な学びの目標を入れる

「患者さんに寄り添う」だけでは弱い印象です。「評価法を学ぶ」「説明の仕方を身につける」など、具体的な学習目標を盛り込みます。

③ 患者さん・利用者への配慮を示す

医療を学ぶ者として、患者さんの立場への配慮を示すと好印象です。「安全に配慮する」「尊厳を守る」といった姿勢にも触れましょう。

④ 自分の課題を正直に記す

苦手分野や課題を正直に書き、「克服したい」という姿勢を見せると、成長意欲が伝わります。

新人PT
新人PT

抱負と目標って、何が違うんですか?

ベテランPT
ベテランPT

抱負は「実習に臨む気持ち・姿勢」、目標は「達成したい具体的なこと」。抱負のなかに具体的な目標を入れると、ぐっと伝わる文章になるよ。

【理学療法士向け】実習抱負の例文

「今回の実習では、臨床での評価方法を正確に行えるようになることを目標にしています。特に歩行分析や関節可動域測定を正しく実施し、患者さまの状態を適切に理解する力を身につけたいです。あわせて、安心してリハビリを受けていただけるよう、わかりやすい声かけと安全への配慮を意識して取り組みます。知識不足は素直に認め、積極的に質問しながら成長していきたいと思います。」

【作業療法士向け】実習抱負の例文

「本実習では、日常生活動作(ADL)を中心に、患者さまの生活に直結する作業活動を評価・支援できる力を養いたいと考えています。特に、更衣や調理などの動作訓練の進め方や、患者さまの意欲を引き出す関わり方を学びたいです。専門的な視点だけでなく、利用者一人ひとりの生活背景や価値観に寄り添う姿勢を意識し、今後の臨床に活かせる学びを得たいと思います。」

【共通で使える】実習抱負の例文

「実習を通して、臨床現場での知識と技術を深め、患者さまに寄り添った支援ができる力を養いたいと考えています。評価や訓練の方法を正確に学ぶだけでなく、患者さま・ご家族との関わり方も学びの重要なテーマとして取り組みます。分からないことはそのままにせず、指導者やスタッフに積極的に質問し、主体的に学ぶ姿勢を忘れずに励みます。」

POINT

例文はそのまま使わず、自分の苦手分野や、実習先の特徴を1つ加えてアレンジしましょう。それだけで「自分の言葉」になり、熱意が伝わります。

実習の種類別|実習抱負の書き分け方と例文

厚生労働省の養成施設指導ガイドラインでは、臨床実習は原則として見学実習・評価実習・総合臨床実習で構成するとされています。実習の段階によって学ぶことが違うため、抱負も書き分けると、指導者に意図が伝わりやすくなります。

実習の種類主な内容抱負の例文(一部)
見学実習患者さんへの対応などを見学する「先生方の患者さまへの声かけや、安全への配慮の仕方をよく観察し、リハビリの流れを理解したいと考えています」
評価実習患者さんの状態を評価する「評価の目的を意識しながら検査測定を正確に行い、結果から問題点を整理する力を身につけたいです」
総合臨床実習障害像の把握から計画立案、治療、効果判定まで行う「評価から治療計画、実施、効果判定までの流れを一貫して経験し、根拠をもって説明できるようになりたいです」

評価実習と総合臨床実習は、学生が診療チームの一員として加わり、指導者の指導・監督のもとで行う「診療参加型臨床実習」が望ましいとされています。抱負でも「チームの一員として」「指導を受けながら実践する」姿勢を示すと、実習の考え方に合った文章になります。

訪問リハ・通所リハ実習の抱負例文

平成30年の指定規則の改正で、臨床実習には通所リハビリテーションまたは訪問リハビリテーションに関する実習を1単位以上含めることになりました。生活の場でのリハビリを学ぶ実習の抱負例です。病院の実習とは視点が違うことを意識して書きましょう。

実習先抱負の例文
訪問リハビリ「病院とは違う、ご自宅という生活の場でのリハビリを学びたいと考えています。住環境に合わせた動作の練習や、ご家族への介助方法の伝え方を観察し、利用者さまの暮らしを支える視点を身につけたいです。訪問先では、利用者さまのお宅にお邪魔しているという意識を持ち、礼儀正しく行動します」
通所リハビリ「集団での体操や個別のリハビリ、送迎を含めた一日の流れを学びたいと考えています。利用者さまが通所を続ける目的や、ご自宅での生活とのつながりを意識しながら、多職種の連携の様子を学びます」
POINT

臨床実習の1単位は40時間以上の実習で構成し、実習時間外の学修も含めて45時間以内とされています。抱負で「毎晩遅くまで勉強します」と書くより、「限られた時間で振り返りを習慣にします」と書くほうが、今の実習のあり方に合っています。体調管理も実習の大切な準備の一つです。睡眠時間を確保し、万全の状態で毎日の実習に臨むようにしましょう。

実習抱負を書くときに避けたいNG例

注意

次のような書き方は印象を下げます。①「とにかく頑張ります」など抽象的すぎる ②「自信がない」「不安です」などネガティブな言葉をそのまま書く ③コピペ感があり熱意が伝わらない ④敬語や文法の誤り——いずれも避けましょう。

不安があっても、「不安です」で終わらせず「克服したい」と前向きに言い換えるのがコツです。

実習抱負を好印象にする工夫

  • 自分の強みを一言入れる:「積極的にコミュニケーションを取ることを意識します」など、自分らしさを短く添える
  • 簡潔にまとめる:長すぎる文章は読み手の負担になる。200〜400字程度を目安にする
  • 手書きの場合は丁寧に:字の丁寧さも印象を左右する。乱雑に書かない

実習抱負に関するよくある質問

実習抱負はどのくらいの長さで書けばよいですか?

200〜400字程度が目安です。長く書くより、前向きさと具体的な学びの目標がしっかり伝わるよう、簡潔にまとめましょう。

実習抱負と臨床実習目標は同じものですか?

近いものですが、抱負は「実習に臨む姿勢・気持ち」、目標は「達成したい具体的な事柄」を指すことが多いです。抱負のなかに具体的な目標を盛り込むと、説得力が増します。

苦手分野を書くと、マイナス評価になりませんか?

なりません。むしろ、課題を正直に書き「実習で克服したい」と前向きに示すことで、成長意欲が伝わり好印象になります。

訪問リハビリの実習でも抱負の書き方は同じですか?

基本は同じです。訪問リハビリの実習では、生活環境の評価や在宅での安全配慮、多職種連携など、在宅ならではの学びを抱負に加えるとよいでしょう。

実習抱負を書く前にやっておきたい3つの準備

いきなり書き始めるより、次の準備をしてからのほうが、ぐっと書きやすくなります。

  1. これまでの学習を振り返る授業や学内実習を通して、得意だったこと・苦手だったことを書き出す。苦手の中に、抱負に書きたいテーマが見つかる。
  2. 実習先の情報を調べる実習先の分野(急性期・回復期・生活期・在宅など)や対象疾患を確認し、その環境で何を学べるかをイメージする。
  3. 学びたいテーマを1〜2つに絞るあれもこれもと欲張らず、その実習で特に伸ばしたい力を絞り込む。焦点が定まると、文章に説得力が出る。

書いたあとに見直したいチェックポイント

抱負を書き終えたら、提出する前に次の点を確認しましょう。ひと手間で印象が変わります。

  • 前向きな表現になっているか(「不安」で終わる文が残っていないか)
  • 具体的な学びの目標が入っているか
  • 誤字脱字や敬語の誤りはないか
  • 声に出して読み、不自然なところや言い回しのクセはないか
ベテランPT
ベテランPT

抱負は、指導者が最初に読む「あなたの第一印象」。準備と見直しに少し時間をかけるだけで、実習のスタートが変わるよ。

実習抱負の目標を達成するためにおすすめの本4選

抱負に書いた「学びたいこと」は、実習前の準備で達成しやすさが変わります。ここでは、例文によく出てくる「評価を正確に行う」「安全に配慮する」「症例をまとめる」という目標に役立つ本を選びました。

抱負に書いた目標おすすめ
評価を正確に行えるようになる①PT評価ポケット手帳/②OT評価ポケット手帳
患者さんの安全に配慮する③リハ実践ポケット手帳(リスク管理)
症例をまとめて報告する④PT症例レポート赤ペン添削

① PT評価ポケット手帳 第2版(PT向け)

抱負に「検査・測定を正確に行えるようになりたい」と書いたPT学生に向く1冊です。

おすすめの理由
  • よく出会う疾患を想定して選んだ評価165項目を、ポイントとコツ付きでまとめている
  • MMTは最新版に統一。運動中止基準や離床開始基準も載っていて、実習中にその場で確認できる
  • 300ページ超で厚さ約1cm。白衣のポケットに入れて持ち歩ける
ヒューマン・プレス/美﨑定也・柴田雅祥 編著

② OT評価ポケット手帳 第2版(OT向け)

PT評価ポケット手帳の作業療法士版です。OT学生が評価の手順を確認するのに向いています。

おすすめの理由
  • 作業療法でよく使う評価200項目を厳選し、ポイントとコツを添えて解説
  • ROM測定・MMTは最新版に統一。検査データや運動中止基準もまとまっている
  • 360ページ超でも厚さ約1cmで、実習先に持ち込みやすい
ヒューマン・プレス/濱口豊太 編著

③ リハ実践ポケット手帳~PT・OT・STのリスク管理(PT・OT共通)

抱負に「患者さんの安全を第一に」と書くなら、具体的に何に気をつけるかをこの本で押さえておけます。

おすすめの理由
  • 疾患ごとのリスク、治療薬の副作用、離床時の危険因子、リハビリ中止の基準、主治医へ報告するタイミングを要点に絞って解説
  • 急変時の初期対応や、検査データ・医療機器の知識もまとまっている
  • ポケットサイズで、就職後もそのまま使い続けられる

④ PT症例レポート赤ペン添削 ビフォー&アフター(PT向け)

評価実習・総合臨床実習で症例レポートを書くPT学生に向く1冊です。OT学生には「OT症例レポート赤ペン添削」があります。

おすすめの理由
  • 実習生が症例報告書で間違えやすい点を赤ペンで添削し、「なぜダメなのか」「どう書くべきか」を解説
  • 添削前と添削後(ビフォー&アフター)を比べながら、レポートの直し方を学べる
  • 出版社の説明では、実習指導者(スーパーバイザー)にもすすめられている

まとめ|実習抱負は「前向きさ」と「具体性」が鍵

実習抱負は、自分の成長意欲を示す大切なメッセージです。最後に要点を整理します。

この記事のまとめ
  • 実習抱負は、学びの姿勢を示し、実習のゴールを明確にするための文章
  • 「前向きな姿勢・具体的な目標・患者への配慮・正直な課題」の4点を盛り込む
  • 抽象的・ネガティブ・コピペ感のある文章はNG
  • 自分の強みを一言添え、200〜400字で簡潔にまとめる

例文を参考に、自分の言葉でアレンジすれば、指導者に好印象を与えつつ学びの軸も定まります。抱負の準備が、充実した実習の第一歩です。

引用・出典(公的機関)

※2026年10月時点で確認した情報です。制度は改定されるため、算定・運用の際は最新の通知・Q&Aと指定権者(都道府県・市町村)の案内をご確認ください。

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