訪問リハビリの時給相場とは？働き方によって大きく変わる給与事情

2025年9月8日

当ページのリンクには広告が含まれています。

訪問リハビリで働く理学療法士（PT）・作業療法士（OT）・言語聴覚士（ST）の給与は、勤務形態や地域、事業所の方針によって大きく変わります。

そのため「訪問リハビリの時給相場はどのくらいなのか？」は転職や副業を考えている療法士にとって非常に気になるポイントです。

一般的に訪問リハビリは、病院やデイサービスよりも給与水準が高めに設定されており、特に時給換算では 1,800円〜3,500円前後 が相場と言われています。

経験年数やスキル、地域による差はありますが、訪問リハの特徴は「働いた分だけ給与に直結しやすい」ことです。

この記事では、訪問リハビリの時給相場の詳細や働き方の違いによる収入の差、時給を高めるための工夫まで解説していきます。

訪問リハビリの時給相場の基本

訪問リハビリで働く際の時給相場は、雇用形態や地域ごとに異なります。大きく分けると 正社員・非常勤（パート）・業務委託 の3つのスタイルがあり、それぞれで給与の計算方法が変わります。

正社員の場合
月給制が基本ですが、時給に換算すると 1,600円〜2,200円程度 が目安です。賞与や社会保険など福利厚生が手厚い反面、残業や訪問件数のノルマが設定されていることもあります。
非常勤（パート）の場合
訪問件数や稼働時間に応じた時給制が多く、相場は 2,000円〜3,000円前後。週2〜3日勤務でも効率よく稼げる点が魅力で、子育て中や副業をしたい療法士に人気です。
業務委託・フリーランスの場合
1件あたりの訪問で報酬が支払われる出来高制に近く、時給換算すると 3,000円〜4,000円以上 になることも珍しくありません。ただし、社会保険や有給休暇はなく、自身で確定申告を行う必要があります。

このように、訪問リハビリは勤務形態によって時給相場が大きく変動するのが特徴です。

地域による訪問リハビリの時給相場の違い

訪問リハの時給は地域によっても差があります。都市部と地方で比較すると以下のような傾向があります。

都市部（東京・神奈川・大阪など）
求人が豊富で競争も激しいため、非常勤スタッフの時給は高めに設定されることが多く、 2,500円〜3,500円 が一般的です。人材確保のためにインセンティブ制度を導入している事業所もあります。
地方都市（名古屋・福岡・札幌など）
都市部ほどではないものの、需要が高いエリアでは 2,000円〜2,800円 程度が相場。訪問件数を増やすことで安定した収入を得やすい環境です。
地方・郡部
人材が不足しているため、地域によっては都市部と同等、あるいはそれ以上の時給が提示されることもあります。ただし訪問件数が少なく、収入が安定しにくいリスクもあるため、求人内容をしっかり確認することが重要です。

訪問リハビリの時給が高めに設定される理由

訪問リハビリの時給が病院やデイサービスに比べて高めなのは、以下のような要因があるからです。

1. 専門職による1対1の対応が必須

利用者宅でのマンツーマン対応であり、1件ごとにリハビリ専門職の資格が必要です。代替要員を簡単に配置できないため、専門性に見合った給与が設定されます。

2. 移動時間や準備時間が発生する

訪問業務は移動が必須で、1件あたりのリハ時間以外にも移動・記録業務に時間がかかります。そのため効率的に訪問できない分を時給でカバーする必要があります。

3. 人材確保の競争が激しい

訪問リハビリは需要が高まる一方で、療法士の供給が追いついていません。そのため事業所は魅力的な時給を提示し、人材を確保しようとします。

時給以外に確認すべき収入条件

訪問リハで働く際は「時給の高さ」だけでなく、以下の条件も合わせて確認することが大切です。

交通費の支給有無：訪問距離が長い場合は大きな負担になるため、支給条件を確認。
キャンセル時の保証：利用者の体調不良などで当日キャンセルが出た場合に時給が発生するかどうか。
研修・同行制度：未経験者でも安心して訪問できるサポート体制があるか。
社会保険・福利厚生：パートや業務委託でも一定条件で社会保険に加入できるかどうか。

これらの条件によって、実際の「手取り感覚」は大きく変わります。

訪問リハビリで高時給を得るための工夫

訪問リハビリでより高い時給を実現するためには、以下の工夫が役立ちます。

経験・専門スキルをアピールする

特定領域（脳血管疾患・小児リハ・摂食嚥下など）の専門性を持っていると、高時給で採用されやすくなります。資格取得や研修参加は給与交渉に直結します。

稼働率を高める

1日の訪問件数を増やすほど、効率的に稼げます。訪問ルートの工夫やシフト調整によって稼働率を上げれば、実質的な時給も向上します。

フリーランス・業務委託を選択する

独立して働くことで時給換算は最も高くなります。営業や経理の負担はありますが、柔軟に働きたい人にとって魅力的な選択肢です。

訪問リハビリの時給相場まとめ

訪問リハビリの時給相場は、勤務形態や地域によって大きく異なりますが、全体の目安は以下の通りです。

正社員：時給換算 1,600〜2,200円
非常勤（パート）：2,000〜3,000円
業務委託・フリーランス：3,000〜4,000円以上

都市部では時給が高めに設定される傾向があり、地方でも人材不足から好条件の求人が出ることがあります。時給が高い背景には、専門職による1対1対応、移動時間、採用競争といった要因があります。
求人を探す際は、時給だけでなく「交通費・キャンセル保証・研修制度・福利厚生」などの条件も必ず確認することが重要です。自分のライフスタイルに合った働き方を選ぶことで、訪問リハビリは安定した収入とやりがいの両立が可能な働き方となるでしょう。