理学療法士の20代の平均年収はどのくらい？現実と将来性を徹底解説

理学療法士（PT）は医療・介護現場で活躍する人気の専門職ですが、気になるのが「収入面」です。

特に20代の若手理学療法士は、就職直後の給与水準がどの程度なのか、将来的にどのように収入が伸びていくのかが気になるところです。

本記事では、最新データをもとに20代理学療法士の平均年収を解説し、収入の伸び方や年代別の比較、さらに年収を上げるための具体的な方法も紹介します。

理学療法士を目指す学生や、すでに働き始めた方のキャリア設計に役立つ内容をまとめました。

理学療法士の平均年収の全体像

まず、理学療法士全体の平均年収について確認しておきましょう。

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」や求人情報をもとにすると、理学療法士の平均年収は 約420万～460万円 とされています。

これは医療系専門職の中では中間的な位置にあり、看護師や作業療法士と同水準です。

ただし、勤務先や経験年数によって収入は大きく変動します。

特に20代では経験年数が浅いため、平均より低めの水準になるのが一般的です。

20代理学療法士の平均年収はいくら？

本題の20代理学療法士の年収について見ていきましょう。

調査データや求人票を総合すると、以下の傾向が見られます。

• 20〜24歳：年収330万〜370万円前後
  新卒で病院や施設に就職した場合の初任給は月給20〜22万円程度。賞与を含めると年収は330万円台が一般的です。
• 25〜29歳：年収360万〜400万円前後
  経験年数が増えるにつれ、基本給や手当が少しずつ上昇します。役職に就くことは少ないものの、訪問リハビリや外来業務で成果を出せば給与アップにつながるケースもあります。

つまり、20代理学療法士の平均年収は 約350万〜380万円 がボリュームゾーンとなります。

全体平均に比べると低めですが、30代以降に伸びやすい職種といえます。

年代別にみた理学療法士の年収推移

理学療法士の年収は年齢や経験年数に応じて徐々に上がっていきます。20代との比較を分かりやすくするため、年代別の目安を整理しました。

• 20代前半（新卒〜24歳）：330万〜360万円
• 20代後半（25〜29歳）：360万〜400万円
• 30代：400万〜450万円
• 40代：450万〜500万円
• 50代以上：500万〜600万円以上（管理職・役職手当含む場合）

このように、20代は収入がやや低めですが、キャリアを重ねることで平均年収は着実に伸びていきます。

20代理学療法士の年収が低めに感じる理由

20代の理学療法士が「思ったより年収が少ない」と感じやすい理由はいくつかあります。

専門職でありながら初任給が一般企業並み

国家資格を取得するために4年制大学や専門学校で学んだにもかかわらず、初任給は20万円前後と一般企業と大差ありません。そのため、学費とのバランスを考えると「収入が少ない」と感じやすいのです。

ボーナスが少ない職場も多い

病院や施設によっては賞与が年1回のみ、あるいは基本給の1〜2か月分と少なめの場合があります。特に小規模施設では賞与が期待できないケースもあります。

残業代・手当が付きにくい

リハビリ業務は比較的定時で終わることが多いため、残業代による収入アップは期待しづらい傾向があります。

20代理学療法士が年収を上げる方法

「平均より少しでも多く稼ぎたい」と思う方に向けて、20代でもできる年収アップの方法を紹介します。

訪問リハビリ・在宅分野で働く

訪問リハビリは医療保険や介護保険による報酬単価が比較的高いため、給与水準が病院勤務より高めです。20代であっても月収25万円以上を狙える職場もあります。

転職で給与条件を改善する

同じ病院勤務でも、地域や法人によって給与水準は大きく異なります。転職サイトを活用すれば、賞与がしっかり支給される職場や、福利厚生の手厚い職場に出会える可能性があります。

資格やスキルを活かす

認定理学療法士や専門理学療法士などの資格取得に挑戦することで、昇給や役職登用につながるケースもあります。若いうちに専門性を高めることは長期的な年収アップにつながります。

副業やフリーランス活動

最近では副業解禁の流れもあり、理学療法士の知識を活かしたWebライター、オンライン講師、パーソナルトレーナーなどで収入を得る人も増えています。

年収アップを目指す際に注意すべき点

ただし、年収だけを追い求めると働き方のバランスを崩してしまうこともあります。注意点としては以下の通りです。

• 給与が高い職場は業務量も多い傾向がある
• 訪問リハビリは移動負担があるため体力が必要
• 副業は本業との両立をしっかり考える必要がある

自分のライフスタイルやキャリアプランと照らし合わせて判断することが大切です。

まとめ：20代理学療法士の年収は平均350万〜380万円程度

20代の理学療法士の平均年収は 約350万〜380万円。新卒では330万円台からスタートし、20代後半でようやく400万円に近づく水準です。

「低い」と感じる方も多いですが、30代以降には着実に上がっていき、訪問リハビリや専門資格取得、転職などで大きな収入アップも可能です。

年収アップを目指す際は、自分に合った働き方やキャリアの方向性を意識しながら行動することが成功のカギになります。

理学療法士を目指す学生の方や、20代でキャリアに悩む方は、平均年収の現実を把握した上で、自分に合った収入アップの方法を模索していきましょう。