訪問リハビリが休めない理由と休みやすくする対策を紹介

「訪問リハビリで働いているけど、訪問リハビリは休めない！」

「転職したいけど、訪問リハビリは休みにくいの？」

このような疑問を解決できる記事です。

結論から伝えると、訪問リハビリテーション事業所でも休みやすい体制を作ることは可能です。

この記事を読むと下記のことがわかります。

この記事を読んで、休みやすく働きやすい訪問リハビリ事業所作りを目指してください。

訪問リハビリが休めない理由

訪問リハビリが休めない理由は、主に下記の2つに分かれます。

1. 職員個人の意識や働き方に起因するもの
2. 事業所の運営体制や環境に起因するもの

それぞれを詳細に見ていきましょう。

個人の問題で訪問リハビリが休めない理由

個人の問題で訪問リハビリが休めない理由は下記の通りです。

それぞれについて説明していきます。

利用者さんに対する責任感がある

訪問リハビリ職員は、利用者に対する強い責任感を抱いています。特に、利用者が日常生活の維持にリハビリを必要としている場合、「自分が休むとこの方の生活に支障が出るのではないか」といった不安を感じることがよくあります。

また、訪問リハビリは利用者と一対一で行われることが多く、利用者の生活状況や身体状況を深く理解している職員ほど、その責任感が増します。このような心理的負担が、職員が休むことに対する障壁となっています。

普段から利用者から依存させてしまっている

利用者が特定の職員に過度に依存する状況も、休みが取りにくい原因の一つです。

職員が利用者に寄り添い、信頼関係を築くことは重要ですが、必要以上に「自分がいないと困る」と思わせてしまう関わり方は、結果的に利用者を依存的にさせてしまう可能性があります。このような状況では、職員が休みを取ることで利用者が不安を抱いたり、サービスに不満を感じるリスクが高まります。

インセンティブ制の場合、給料が減ってしまう

インセンティブ制の給与体系を採用している事業所では、訪問件数がそのまま職員の収入に直結します。

このような場合、職員が休みを取ることで給与が減少してしまうため、結果的に無理をしてでも働き続ける選択をすることになります。特に、家族を養う責任がある職員や経済的な余裕がない場合、休みを取ることが経済的なリスクとなり、心理的なプレッシャーを感じることが多いです。

事業所の問題で訪問リハビリが休めない理由

事業所の問題で訪問リハビリが休めない理由は下記の通りです。

それぞれについて説明していきます。

人員不足によるフォロー体制がない

訪問リハビリの人員不足によりフォロー体制がない事業所も中にはあります。

例えば、小規模の事業所ですと、一人のリハビリ職員で訪問している場合もあります。そのような場合ですと、なかなか休みづらい状況になってしまいます。

複数名のリハビリ職員が訪問できない体制

特定の利用者に対して、複数の職員が関与する体制が整っていない場合、休むことが困難になります。

利用者が「この職員でなければ困る」と感じる状況が生じると、職員も「自分がいないと利用者に迷惑をかけてしまう」と感じ、休むことに大きな心理的負担を抱えます。

管理者のスケジュール調整能力が低い

訪問スケジュールは管理者が組んでいる事業所が多いです。

管理者のスケジュール調整能力が不足している事業所では、職員の休みが適切に管理されず、過密な勤務スケジュールが組まれることがあります。また、急な欠勤やトラブルに対応する能力が低い場合、現場が混乱し、職員全体に負担が集中するリスクが高まります。管理者が普段から効率よくスケジュール調整したり、全体を見渡していなければ、全体の効率は悪くなってしまいます。

元々の訪問スケジュールのベースが悪い

訪問スケジュールが非効率であったり、過密である場合、職員が休む余裕がなくなります。

例えば、訪問間の移動時間が極端に短く設定されていたり、利用者が分散している地域を非効率に回るスケジュールが組まれている場合、職員にとって休むことはもちろん、通常の業務を遂行するだけでも負担となります。

売上が低いため、余裕がない

事業所の経営状況が厳しい場合、職員が休むことで売上が減少し、経営に影響を及ぼすリスクがあります。

このような状況では、事業所全体が「休むことは悪いこと」という意識を持ちがちで、職員に心理的なプレッシャーをかける原因となります。

管理者や経営者が休ませてくれない雰囲気を出す

管理者や経営者が「休むことは仕事を怠けている」といった雰囲気を作る事業所もあります。

このような環境では、職員が休むこと自体がタブー視され、結果として労働環境が悪化します。

特に、休む職員に対して冷たい態度を取るような文化がある場合、職員間の関係性にも悪影響を及ぼす可能性があります。

訪問リハビリ事業所でも工夫次第で有給100%消化は可能

訪問リハビリの現場でも、適切な工夫と努力を重ねることで有給休暇の100%消化は十分に実現可能です。

職員が安心して休むためには、事業所の運営体制の改善と、職員一人ひとりの意識改革が欠かせません。

例えば、人員の適切な配置や効率的なスケジュール管理、フォロー体制の整備といった具体的な取り組みが重要です。

下記では、訪問リハビリを休みやすくするための具体的な対策を詳しく解説します。

訪問リハビリを休みやすくする対策

訪問リハビリを休みやすく対策は下記の通りです。

それぞれについて説明していきます。

複数名が訪問できる体制を構築しておく

利用者に対して、複数の職員が訪問できる体制を整えることは、休みやすい環境作りの基本です。この体制により、特定の職員が休んでも他の職員が代わりに対応でき、利用者がリハビリを継続して受けられます。

定期的なミーティングでリハビリの進捗や課題を共有し、複数職員が利用者の状況を把握します。また、職員間でローテーションを組み、利用者が複数の職員に慣れることで、特定の職員への依存を防ぐことも可能です。この仕組みにより、職員の負担軽減と利用者の満足度向上が同時に実現します。

普段から利用者さんに依存させない関わりをする

利用者が特定の職員に過度に依存しないような関わり方を意識することが重要です。そのためには、利用者に対して適度な距離感を保ちつつ、他の職員やサービスにも頼れる環境を整えることが必要です。

具体的には、複数の職員が定期的に利用者と関わる機会を設けることや、利用者に対して「自分だけでなく他の職員も同じように支援できる」という安心感を与えることが効果的です。このように普段から利用者が多様な支援に慣れることで、特定の職員が休んだ場合でも大きな影響を与えずに済みます。

他部署に兼務スタッフを作り応援体制をとる

訪問リハビリ事業所において、他部署のスタッフを兼務させ、必要な際に応援に入れる体制を整えることは非常に有効です。

例えば、デイサービスや施設リハビリ部門のスタッフが訪問業務をサポートできるようにすることで、急な欠勤が発生した際にも対応が可能になります。このような柔軟な応援体制を構築するには、事前に兼務スタッフの研修を行い、訪問リハビリに必要なスキルや知識を共有することが重要です。また、定期的な同行訪問や情報共有の場を設けることで、他部署との連携を強化し、スムーズなフォロー体制を実現できます。

誰もが休みやすい体制を作る

事業所全体で「休むことは悪いことではない」という意識を醸成することが必要です。これには、管理者や経営者のリーダーシップが重要です。

具体的には、有給休暇の取得を積極的に推奨する方針を掲げたり、職員が休みを申請しやすい環境を整える取り組みが挙げられます。また、休みを取った職員をフォローする体制が整っていることを明確に示すことで、他の職員も安心して休めるようになります。このような職場文化を作ることで、長期的に見て職員の定着率向上やサービスの質の維持につながります。

普段から利用者さんの情報共有をする

職員間で利用者の情報を積極的に共有することも、休みやすい環境作りの鍵となります。

例えば、電子カルテや情報共有アプリを活用して、リハビリの進捗や課題、特記事項を日々記録し、それを全職員が閲覧できるようにします。また、定期的にケースカンファレンスを開催し、利用者に関する最新情報を共有することで、他の職員が状況を把握しやすくなります。このような情報共有が進むと、特定の職員が休んだ際にも他の職員がスムーズに対応できる体制が整います。

管理者が工夫して訪問スケジュールを組む（振替等）

訪問スケジュールを管理する管理者の能力は、職員が休めるかどうかを左右します。

管理者は、職員の希望休や体調を考慮しつつ、訪問スケジュールを柔軟に調整するスキルが求められます。

例えば、利用者との信頼関係が比較的浅い時期には、複数の職員が交代で訪問するスケジュールを組むことで、職員が休みを取りやすい環境を作れます。また、訪問日を振り替えられる利用者には、その旨を事前に説明しておくことで、突然の欠勤にも対応しやすくなります。スケジュール調整の柔軟性を持たせることが、職員の満足度向上につながります。

売上を上げることが最も大事

最終的には、事業所全体の売上を上げることが最も重要です。

経営に余裕があれば、職員の配置に余裕を持たせたり、福利厚生を充実させたりといった取り組みが可能になります。

売上を増やすためには、既存の利用者の満足度を高めてリピート率を向上させるだけでなく、新規利用者の獲得にも力を入れる必要があります。

さらに、提供するサービスの質を向上させ、地域内での信頼を得ることで、事業所全体の評価を高めることも重要です。

経営の安定は職員の労働環境改善に直結し、結果として職員が休みやすい環境の構築にもつながります。

時々、「休むことは権利だ！」と主張する職員もいるかもしれませんが、雇われている以上、しっかりと職場に売上として貢献することもセットで考える必要があると思います。

しっかりと稼いで職場に貢献していれば、休んでも経営者に文句は言われません。

一方的に主張するのではなく、正しい経営知識も持った上で休みやすい事業所を求めましょう！

結論、事業所の管理者の教育とスケジュール調整次第だと思います。

この記事の内容を参考にチームで考えてみてください。