高齢者におすすめの歯ブラシ6選|選び方と磨きやすくする工夫

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「歯ブラシを強く握れなくなって、うまく磨けない」「歯ぐきから血が出やすくなった」「入れ歯の手入れはどうすればいいの?」——年齢を重ねると、歯や歯ぐき、手の力の変化によって、若いころと同じ歯ブラシでは磨きにくくなることがあります。
この記事では、高齢者の口の状態や手の動きに合わせた歯ブラシ・口腔ケア用品の選び方と、おすすめの商品を紹介します。握りやすくする工夫など、リハビリ職の視点で役立つポイントもあわせて解説します。
- 高齢者の口腔ケアが大切な理由
- 高齢者向け歯ブラシの選び方5つのポイント
- おすすめの歯ブラシ・口腔ケア用品6選
- おすすめの歯磨き粉3選
- 握る力が弱い人のための工夫と、介助で磨くときのコツ
高齢者の口腔ケアが大切な理由
厚生労働省の「令和6年歯科疾患実態調査」では、80歳で20本以上の歯を保っている人(8020達成者)の割合は61.5%と推計されています。自分の歯を長く保つ人が増えているということは、それだけ年を重ねてからも毎日の歯みがきが大切になるということです。
| 年齢とともに起こりやすい変化 | 歯みがきへの影響 |
|---|---|
| 歯ぐきがやせる・下がる | 歯の根元が出て、しみやすく、汚れがたまりやすい |
| 唾液が減る | 口の中が乾き、汚れが落ちにくくなる |
| 手の力・器用さの低下 | 歯ブラシを握りにくく、細かく動かしにくい |
| 入れ歯の使用 | 入れ歯そのものの手入れが必要になる |
| 視力の低下 | 磨き残しに気づきにくい |
口の中を清潔に保つことは、食事をおいしく食べることや、会話を楽しむことにもつながります。その人の口と手の状態に合った道具を選ぶことが、毎日の歯みがきを続けるための第一歩です。

歯ブラシ選びって、リハビリ職にも関係あるんですか?

大ありだよ。握る力や手の動きを評価して、持ちやすい形を提案できるのはリハビリ職の強みなんだ。歯科の専門的なことは、歯科医師や歯科衛生士と連携しようね。
高齢者向け歯ブラシの選び方5つのポイント
1. 毛のかたさは「やわらかめ」から考える
歯ぐきが下がっている人や、出血しやすい人は、やわらかめの毛のほうが歯ぐきを傷つけにくくなります。ただし、やわらかすぎると汚れが落ちにくいこともあるため、歯科で口の状態を見てもらったうえで、かたさを選ぶのが確実です。
2. 握りやすい持ち手を選ぶ
手の力が弱い人や、指の関節が固い人には、太めで滑りにくい持ち手が向いています。細い柄の歯ブラシしかない場合でも、握りやすくする工夫ができます(後半で紹介します)。
3. ヘッドは小さめを選ぶ
ヘッドが大きいと、奥歯や歯の裏側に届きにくくなります。小さめのヘッドの歯ブラシに、部分みがき用のワンタフトブラシを組み合わせると、磨き残しを減らしやすくなります。
4. 電動歯ブラシも選択肢にする
手を細かく動かすのが難しい人は、電動歯ブラシを使うと、歯ブラシを当てるだけで磨きやすくなります。本体の重さや、振動の強さを調整できるかも確認しましょう。
5. 入れ歯や粘膜のケアには専用の道具を
入れ歯は専用の歯ブラシで手入れし、歯のない部分の歯ぐきや舌、頬の内側は、スポンジブラシなどでやさしく清掃します。
高齢者におすすめの歯ブラシ・口腔ケア用品6選
1. マツヨシ 口腔ケアスポンジ
やわらかいスポンジで、歯ぐきや頬の内側、舌などの粘膜をやさしく清掃できる口腔ケア用品です。個包装で衛生的に使えるため、介護する家族が口の中をきれいにするときにも便利です。
2. EasyHonor 敏感な歯茎用 やわらか歯ブラシ
極細でやわらかい毛を高密度に植えた歯ブラシです。歯ぐきが敏感な人や、強く当たると痛みが出やすい人の選択肢になります。
3. 奇跡の歯ブラシ
独自の形状の毛先で、歯の表面や歯と歯ぐきの境目に当たりやすい歯ブラシです。毛のかたさは「ふつう」の商品なので、歯ぐきが弱っている人は、やわらかめの歯ブラシと比べて選ぶとよいでしょう。
4. ポリデント 入れ歯の歯ブラシ
入れ歯の手入れのために作られた専用の歯ブラシです。広い面と細かい部分を磨き分けられる2種類のブラシがついています。入れ歯は毎日外して、流水で洗いながら磨くのが基本です。
5. たんぽぽの種 360度電動歯ブラシ
毛が360度についた音波式の電動歯ブラシで、ブラシの向きを細かく気にせずに当てやすいのが特徴です。手首を細かく動かすのが難しい人に向いています。
6. ワンタフトブラシ
毛束が1つの小さなブラシで、奥歯の後ろや歯並びが重なっている部分、ブリッジのまわりなど、普通の歯ブラシで届きにくい部分を磨くのに役立ちます。
高齢者におすすめの歯磨き粉3選
歯磨き粉は、歯や歯ぐきの悩みに合わせて選びます。しみやすい人は知覚過敏ケア、歯ぐきの腫れや出血が気になる人は歯周病ケアの成分が入ったものが候補になります。
シュミテクト 歯周病ケア
知覚過敏のケアと歯周病の予防を目的とした歯磨き粉です。歯の根元がしみやすい人に向いています。
フィス ホワイト 歯磨き粉
むし歯予防や口臭を防ぐ成分が配合された歯磨き粉です。口臭が気になる人の選択肢の一つです。
GUM プラス デンタルペースト
歯周病(歯肉炎・歯周炎)の予防を目的とした薬用歯磨き粉です。歯ぐきの状態が気になる人に向いています。
口の状態別・道具の組み合わせ例
歯ブラシ1本ですべてを磨こうとせず、口の状態に合わせて道具を組み合わせると、無理なく清潔を保ちやすくなります。
| 口の状態 | 組み合わせの例 |
|---|---|
| 自分の歯が多く残っている | 小さめヘッドの歯ブラシ+ワンタフトブラシ+歯周病ケアの歯磨き粉 |
| 歯ぐきが下がり、しみやすい | やわらかめの歯ブラシ+知覚過敏ケアの歯磨き粉 |
| 部分入れ歯を使っている | 歯ブラシ+入れ歯用ブラシ+ワンタフトブラシ(入れ歯のバネがかかる歯の周り) |
| 総入れ歯を使っている | 入れ歯用ブラシ+スポンジブラシ(歯ぐき・舌・頬の内側) |
| 手を細かく動かしにくい | 電動歯ブラシ、または持ち手を太くした歯ブラシ |
歯みがきの時間は、毎食後が理想ですが、難しい場合は寝る前の歯みがきを特にていねいに行うことを意識しましょう。寝ている間は唾液が減り、口の中の汚れが残りやすくなるためです。疲れやすい人は、朝・昼は簡単に、夜はしっかり、というように負担を分けるのも一つの方法です。
握る力が弱い人のための工夫
リハビリの現場では、歯ブラシの持ち手を工夫することで、自分で磨ける時間を延ばせることがあります。
- 持ち手にスポンジや自助具用のグリップを付けて太くする
- 手のひらにベルトで固定するタイプの自助具を使う
- 肘を洗面台やテーブルにつけて、手のふるえを抑える
- 椅子に座って、鏡を見ながら磨く
- 片麻痺のある人は、使える側の手で磨きやすい位置に道具を置く
「自分で磨けること」は、清潔さだけでなく、本人の自信や生活の自立にもつながります。作業療法士などと相談しながら、その人に合った方法を探しましょう。
介助で歯みがきをするときのコツ
- 姿勢を整える座れる人は椅子に座り、少しあごを引いた姿勢にする。寝たままの場合は、むせないよう上半身を起こす
- 声をかけてから始める「歯を磨きますね」と伝え、口の中を見せてもらう
- やさしく小刻みに磨く力を入れすぎず、1〜2本ずつ小刻みに動かす
- 粘膜もきれいにする歯のない部分や舌は、スポンジブラシでやさしく拭う
- むせに注意する水を使いすぎず、うがいが難しい人は拭き取りで対応する
- 歯ぐきの腫れや出血が続く
- 入れ歯が合わず、痛みがある・外れやすい
- 食事中にむせることが増えた
- 口の中に治りにくい傷やただれがある
通院が難しい人は、訪問歯科診療を利用できる場合があります。ケアマネジャーや地域の歯科医師会に相談してみましょう。
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高齢者の歯ブラシでよくある質問
歯ブラシはどのくらいで交換すればいいですか?
電動歯ブラシは高齢者に向いていますか?
入れ歯は歯磨き粉で磨いてもいいですか?
歯みがきを嫌がる家族にはどうすればいいですか?
口の中が乾きやすいときはどうすればいいですか?
- 令和6年の調査では8020達成者は61.5%。自分の歯を保つ高齢者が増え、毎日の口腔ケアがより大切に
- 歯ブラシは、毛のかたさ・握りやすさ・ヘッドの大きさ・電動かどうか・入れ歯用かで選ぶ
- 粘膜にはスポンジブラシ、届きにくい部分にはワンタフトブラシを組み合わせる
- 握る力が弱い人は、持ち手を太くするなどの工夫で自分で磨ける時間を延ばせる
- 出血・入れ歯の不具合・むせが続くときは、歯科に相談する

