理学療法士の30代の平均年収は？将来性と収入アップの方法を解説

理学療法士として10年前後のキャリアを積み、30代を迎えると「自分の年収は平均と比べてどうなのか」「この先も収入が上がるのか」と気になる方が多いのではないでしょうか。

理学療法士は国家資格を持つ安定した職業ですが、医療・介護業界特有の報酬体系の影響で給与水準には限界があります。本記事では、30代理学療法士の平均年収を紹介するとともに、収入が伸びにくい理由や年収を上げる方法について解説します。

理学療法士の30代の平均年収

厚生労働省の統計や求人情報などをもとにしたデータでは、理学療法士の30代の平均年収は 400万〜450万円程度 とされています。

• 20代後半：年収350万〜400万円前後
• 30代前半：年収400万円前後
• 30代後半：年収430万〜460万円前後

病院や施設の規模、地域差によって差はあるものの、大きな伸びは見られません。30代に入っても昇給幅は数千円〜1万円程度が多く、年収の大幅な上昇は難しいのが現状です。

理学療法士が30代でも年収が伸びにくい理由

診療報酬・介護報酬に依存している

理学療法士の給与は国が定める診療報酬に基づくため、病院や施設の収益構造が限られており、給与に反映されにくい仕組みになっています。

昇給幅が小さい

毎年の昇給は数千円程度にとどまり、30代になっても年収は大きく変わりません。主任や係長になっても給与アップは限定的です。

人材の増加

理学療法士養成校が増加したことで供給過多となり、給与水準の上昇を抑える要因になっています。

勤務先による年収の違い

30代理学療法士の年収は、勤務先によって差が出ます。

• 急性期病院：年収400万〜450万円
• 回復期病院：年収420万〜480万円
• 介護老人保健施設：年収430万〜500万円
• 訪問リハビリ：年収450万〜550万円（歩合制の場合もあり）

訪問リハや介護施設の方が給与は高めで、特に訪問リハはインセンティブ制度により年収が大きく変わることもあります。

30代理学療法士が年収を上げる方法

転職で給与水準の高い職場を選ぶ

同じ理学療法士でも職場によって年収差は大きいです。求人を比較検討し、条件の良い職場に転職することが最も現実的な方法です。

副業で収入を増やす

• 医療・健康分野のWebライター
• YouTubeやSNSでの情報発信
• パーソナルトレーナーとしての活動
• オンライン講座やセミナー

資格や経験を活かし、副収入を得ている30代理学療法士も増えています。

専門資格を取得する

• 呼吸療法認定士
• 心臓リハビリ指導士
• 介護支援専門員（ケアマネジャー）

専門資格を取得すれば職場での評価が上がり、昇給や転職の際に有利になります。

自費リハビリや開業を検討する

自費リハビリ施設の立ち上げやパーソナルトレーニング事業など、独立して収入を増やす道もあります。リスクはありますが、成功すれば年収1000万円以上も目指せます。

まとめ

理学療法士の30代の平均年収は400万〜450万円程度であり、大幅な年収アップは難しいのが現実です。しかし、勤務先の選び方や副業、専門資格の取得によって収入を上げることは可能です。

30代はキャリアを見直す重要な時期です。現状の年収に満足できない場合は、転職や副業を積極的に検討し、将来のキャリアを見据えた行動を起こすことが大切です。