整形外科リハビリのおすすめ本8選|評価・術後・運動療法別に紹介

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「人工関節の術後の利用者さんを訪問で担当するけれど、術式や禁忌の確認に自信がない」「腰や肩の痛みの評価を、もっと根拠をもって行いたい」——整形外科疾患は、訪問リハビリでも外来・通所でも、PT・OTが最も多く関わる分野のひとつです。

整形外科のリハビリの本は、「評価(検査・画像)」「術後リハビリ」「運動療法」「部位別の専門書」の4つの目的で選ぶと、臨床に直結する学びが得られます。この記事では、整形外科のリハビリでおすすめの本8冊を、出版社・発売年・ページ数・内容の特徴とあわせて紹介します。訪問リハビリで整形外科疾患の利用者さんを担当するときの本の生かし方もまとめました。

この記事でわかること
  • 整形外科のリハビリの本を選ぶ4つの目的
  • おすすめ8冊の出版社・発売年・ページ数の比較
  • 徒手検査・画像・術後リハ・運動療法など各書籍の特徴
  • 経験年数別の読み進め方
  • 訪問リハビリで整形外科疾患の利用者さんを担当するときの本の生かし方
目次

整形外科のリハビリの本は4つの目的で選ぶ

整形外科の本は種類が多く、分厚い専門書も少なくありません。「なんとなく評判のよい本」を買うより、いま臨床で困っていることを解決できる本を選ぶほうが、読み切れて身につきます。

目的こんな悩みにこの記事で紹介する本
評価(検査・画像)徒手検査の選び方や画像の見方に自信がない整形外科徒手検査法/運動器画像の見かた/運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略
術後リハビリ術式ごとの注意点や、時期ごとの介入がわからないこんなときどうする!? 整形外科術後リハビリテーションのすすめかた(第1集・第2集)
運動療法症例に合わせた運動療法の組み立て方を学びたい整形外科運動療法ナビゲーション(上肢・体幹/下肢)
部位別の専門書肩・肘を深く学びたい船橋整形外科方式 肩と肘のリハビリテーション
新人PT
新人PT

整形外科の本って分厚いものが多くて、なかなか読み切れません。

ベテランPT
ベテランPT

最初から最後まで読む必要はないよ。担当している利用者さんの疾患や部位の章から読むのがいちばん身につく。「辞書」のように使える本を1〜2冊持っておくと安心だね。

整形外科のリハビリのおすすめ本8冊の比較一覧

出版社・発売日・ページ数は、2026年10月時点でAmazonの商品ページに掲載されている情報です(確認できなかった項目は「―」としています)。

書名出版社発売ページ数目的
適切な判断を導くための 整形外科徒手検査法メジカルビュー社――評価
リハビリに直結する!運動器画像の見かた羊土社2017年279評価
運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略医学書院2017年344評価
こんなときどうする!? 整形外科術後リハビリテーションのすすめかた医学書院2021年520術後リハ
こんなときどうする!? 整形外科術後リハビリテーションのすすめかた 第2集医学書院2024年480術後リハ
関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーション 上肢・体幹メジカルビュー社2014年395運動療法
関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーション 下肢メジカルビュー社2014年387運動療法
機能でみる 船橋整形外科方式 肩と肘のリハビリテーション文光堂2019年456部位別

【評価】整形外科の検査・画像・評価戦略を学べる本

適切な判断を導くための 整形外科徒手検査法(メジカルビュー社)

リハビリの現場や国家試験でよく出る整形外科徒手検査法を選び、エビデンスや解剖学・運動学などの周辺知識とともに解説した本です。徒手検査は複数の検査を組み合わせて鑑別を行うため、関連する検査法もあわせて示されています。

さらに、主訴からどの検査をどの順番で選ぶかを示すフローチャートが掲載されており、臨床家の考え方の流れをたどれます。評価に根拠をもたせたい人におすすめです。

リハビリに直結する!運動器画像の見かた(羊土社)

画像診断のための本ではなく、理学療法のための画像の見かたがわかる入門書です。画像の基本的な見かたに加えて、損傷部位の推測、運動療法の適応・禁忌、リスク管理や予後の予測まで、臨床に生かせる考え方を学べます。

訪問リハビリでは画像そのものを見る機会は限られますが、退院時の情報提供書や画像所見の記載を読み解く力がつきます。

運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略(医学書院)

「今日の理学療法でどんな効果があったのか」「よくなっているのか、悪くなっているのか」「その見通しは」——患者さんとセラピストの間に浮かぶ疑問を、評価→治療戦略→実施の3つのステップで解決していく本です。

「こんな症状のときは何を調べればよいか」「この検査結果をどうとらえればよいか」という考え方の流れがフローチャートで示されているため、評価の組み立てに迷う若手セラピストに向いています。

【術後リハビリ】時期ごとの介入がわかる本

こんなときどうする!? 整形外科術後リハビリテーションのすすめかた(医学書院)

腰椎椎間板ヘルニア、変形性股関節症、橈骨遠位端骨折など、セラピストになじみの深い代表的な疾患の術後リハビリテーションに焦点を当てた本です。機能解剖学の知識や手術の方法を含め、術前評価から退院後のホームエクササイズまでを時系列に沿って解説しています。

臨床で誰もが一度は出会う「こんなときどうする!?」をピックアップし、具体的な解決策を示しているのが特徴です。退院後のホームエクササイズまで扱っているため、訪問リハビリで術後の利用者さんを担当するときにも役立ちます。

こんなときどうする!? 整形外科術後リハビリテーションのすすめかた 第2集(医学書院)

上の本の第2弾で、前作で紹介できなかった13の重要疾患を収載しています。機能解剖や手術法の知識から、評価法、介入の方法まで時系列に沿って解説し、疾患ごとに「こんなときどうする!?」を多数取り上げています。2024年発売と、紹介する8冊の中で最も新しい本です。

時期ごとの介入のポイントがわかるため、術後の経過に合わせて戦略をもって対応したい人におすすめです。第1集とあわせて持っておくと、代表的な術後リハビリを幅広くカバーできます。

POINT

術後の利用者さんを担当するときは、術式・手術日・禁忌肢位・荷重の制限を、必ず主治医の指示や病院からの情報提供で確認しましょう。本は一般的な考え方を学ぶもので、目の前の利用者さんへの指示は主治医の判断が優先です。

【運動療法】症例に合わせて運動療法を組み立てる本

関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーション 上肢・体幹(メジカルビュー社)

症例を通して整形外科の運動療法の知識と技術を学ぶ「ナビゲーション」シリーズのオールカラー改訂第2版です。超音波解剖や新しい術式などの知見を反映し、上肢・体幹編では「肩関節」「肘関節」「手関節・手」「体幹」を収載しています。

観血的治療では手術ごとに、保存療法では急性外傷・変性疾患・スポーツ障害など時期や病態ごとに、適した運動療法を選ぶ考え方を学べます。

関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーション 下肢(メジカルビュー社)

同じシリーズの下肢編で、「股関節」「膝関節」「足関節・足」を収載しています。訪問リハビリでは、人工股関節・人工膝関節の術後や、変形性膝関節症、大腿骨近位部骨折後の利用者さんを担当することが多いため、特に下肢編は手元に置いておきたい1冊です。

同じ診断名でも症例ごとに状態が大きく違うことを前提に、病態に見合った運動療法の選び方が解説されています。

新人PT
新人PT

訪問だと機器も限られるので、運動療法の本がそのまま使えるか心配です。

ベテランPT
ベテランPT

本に載っている運動の「目的」を理解しておけば、家にあるいすや段差、タオルなどで置きかえられることが多いよ。何のための運動かを押さえることが、在宅で応用するコツだね。

【部位別】肩と肘を深く学べる本

機能でみる 船橋整形外科方式 肩と肘のリハビリテーション(文光堂)

船橋整形外科病院グループで活躍する、または同病院で研鑽を積んだ医師・理学療法士が、同病院で行われている肩関節・肘関節の診断と治療、リハビリテーションを具体的に解説した本です。

複数の施設の執筆者による一般的なテキストとは違い、一つのグループの治療理念とアプローチを一貫して学べるのが特徴です。患部だけでなく患部外も含めた機能評価、全身的な理学療法、トレーニングのノウハウが収録されています。肩・肘の疾患を深く学びたい人に向いています。

経験年数別|整形外科のリハビリの本の読み進め方

  1. 1〜2年目徒手検査法や評価戦略の本で、評価の選び方と考え方の流れを身につけます。
  2. 2〜3年目術後リハビリの本で、疾患・術式ごとの時期に応じた介入を学びます。担当する疾患の章から読むのがおすすめです。
  3. 3年目以降運動療法ナビゲーションで、症例ごとに運動療法を組み立てる力を高めます。
  4. 専門性を深めたいとき肩・肘など、興味のある部位の専門書で、一貫した治療の考え方を学びます。

訪問リハビリで整形外科の本を生かすポイント

訪問リハビリでは、病院のように検査機器や画像がそろっていない中で判断することが多くなります。本で学んだ知識を、在宅ならではの場面に合わせて生かしましょう。

  • 退院時の情報提供書から、術式・禁忌・荷重制限を確認し、本で注意点を復習する
  • 徒手検査や評価の結果を、生活動作(立ち上がり・階段・入浴など)と結びつけて考える
  • ホームエクササイズは、家具や段差など自宅の環境で安全にできる形に置きかえる
  • 痛みや腫れ、熱感が強くなったときの連絡先と対応を、利用者さん・家族と確認しておく
  • 症状が変わったときは、本で考え方を確認したうえで、主治医やケアマネジャーに報告する
注意

術後の時期や制限は、手術を行った医療機関や主治医によって異なることがあります。本の一般的な目安だけで荷重や可動域を判断しないようにしましょう。

よくある質問

整形外科のリハビリの本は、まず何から読めばよいですか?

評価に不安があるなら、徒手検査法や評価戦略の本から読むのがおすすめです。術後の利用者さんを担当しているなら、術後リハビリの本の該当する疾患の章から読むと、すぐに臨床に生かせます。

術後リハビリの本は、第1集と第2集の両方が必要ですか?

第2集は、第1集で紹介できなかった13の重要疾患を収載しています。担当する疾患がどちらに入っているかを目次で確認し、必要なほうから選ぶとよいでしょう。幅広くカバーしたい場合は両方あると便利です。

作業療法士にも向いていますか?

運動療法ナビゲーションの上肢・体幹編や、肩と肘の本、橈骨遠位端骨折などを扱う術後リハビリの本は、上肢を担当する作業療法士にも役立ちます。画像の見かたや評価の考え方も、職種を問わず参考になります。

発売から年数がたった本でも大丈夫ですか?

解剖学・運動学や評価の考え方は、今でも十分に役立ちます。ただし、術式や治療の考え方は新しくなっていることがあるため、気になる点は新しい文献や主治医の方針で確認しましょう。

まとめ|整形外科のリハビリの本は目的を決めて選ぼう

整形外科のリハビリの本は、評価(検査・画像)、術後リハビリ、運動療法、部位別の専門書の4つの目的で選ぶと、臨床に直結する学びが得られます。担当している利用者さんの疾患や部位の章から読み、評価と運動療法の考え方を生活の場面に結びつけていきましょう。術後の制限は、必ず主治医の指示で確認することも忘れないでください。

この記事のまとめ
  • 整形外科の本は評価・術後リハ・運動療法・部位別の4つの目的で選ぶ
  • 徒手検査や評価戦略の本で、評価の考え方の流れを身につける
  • 術後リハビリの本は、時期ごとの介入と退院後のホームエクササイズまで学べる
  • 運動療法ナビゲーションは、症例に合わせた運動療法の組み立てに役立つ
  • 術式・禁忌・荷重の制限は、本ではなく主治医の指示で確認する

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